『愛を乞うひと』

【監督】 平山秀幸
【出演】 原田美枝子、野波麻帆、中井貴一、國村隼、うじきつよし、マギー司郎、西田尚美、大沢あかね
【公開】 1998年 日本 135分
【受賞】 第45回アジア太平洋映画祭 脚本賞・助演男優賞
第21回モントリオール世界映画祭 国際批評家連盟賞
第22回日本アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞・主演女優賞・美術賞・撮影賞・編集賞・照明賞
【ジャンル】 人間ドラマ

人には逃れられない宿命がある。

予告編

あらすじ

山岡照恵は娘の深草とふたり暮らし。、昭和29年に結核でこの世を去った父の遺骨を探していた。そんなある日、彼女の異父弟・武則が詐欺で捕まったという知らせに、30年ぶりに弟に会いに向かう。照恵にとっては、けっして幸せだとは言い難い、幼い頃の記憶があった。

父が亡くなり、施設に預けられていた照恵を、父と別れた母・豊子が迎えにくる。ホステスをしている豊子に、バラックの家へと連れていかれ、そこで新しい父と弟・武則と引き合わされる照恵。それからの生活は、母の照恵に対する必要以上の暴力に耐える日々だった。殴る蹴るの連続だった。中学を卒業した照恵は就職しても、給料は全て豊子に取り上げられ、すべてを母に支配されていた。このままではいつまでも母から逃れられないと、遂に家を飛び出だしたのだった。

方々を探し回り、ついに父の遺骨の行方を探し当てた照恵と娘の深草。しかし娘は照恵に、「母さんはお骨を探す旅をしてたんじゃなくって、お婆ちゃんを探してたんでしょ」と言うのだった。娘の言葉に、自分の本当の気持ちを悟る照恵は、豊子との再会を決心する。

レビュー

二度と見たくない程に心苦しくなる物語だ。それとは別に、親子三世代にわたるっていう物語設定が好きだ。なんか宿命を背負った悲しい物語が、そうした作品には多いけど、なんか好きなんだよね。自分のルーツにも興味があるからなのかもしれない。

この作品はなんと言っても原田美枝子の演技だ。原田美枝子がこれほど素晴らしいとは知らなかっただけに、狂気迫る演技に圧倒された。こういう演技をする人を「女優」と呼ぶんだねって感じ。彼女の愛の叫びが心に刺さる。

 

愛を乞うひと [DVD]

愛を乞うひと [DVD]

posted with amazlet at 14.03.24
東宝 (2004-12-23)
売り上げランキング: 21,972

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です