『クラッシュ』

【監督】 ポール・ハギス
【出演】 サンドラ・ブロック,ドン・チードル,マット・ディロン,ジェニファー・エスポジート,ウィリアム・フィクトナー
【公開】 2004年 米 112分
【受賞】 第78回アカデミー賞 作品賞
【ジャンル】 人間ドラマ

きっと僕等も自然と心の中で、差別や区別をしている。

予告編

あらすじ

クリスマス間近のロサンゼルス。
黒人のアンソニーとピーターは、地方検事のリック夫妻の車を盗んだ。リックの妻ジーンはそれ以来、人種差別的な態度を取り始める。

白人警官のライアンは、黒人であるキャメロン夫妻の車を強制的に停め、婦人に権力を使って屈辱を味あわせた。何もしない夫ライアンに妻クリスティンは激しい憎悪を持つ。それを見ていたライアンの相棒のハンセンは、ライアンに嫌悪感を持つようになる。

ある日、パトロール中のライアンが交通事故現場に駆けつけると、なんと被害者はクリスティンだった。必死の努力で自分を助けようとするライアンの姿に、クリスティンの憎悪は和らぐのだった。

別の場所でパトカーに停止させられる車があった。乗っていたのはキャメロン。警察への憎悪が爆発しそうなキャメロンはあわや射殺されそうになる。それを助けたのは、ハンセンだった。

異なる人種が今日も激しくぶつかりあい、そして溶け込んでいく。

レビュー

僕が今住んでいるカルフォルニアには、本当に様々な人種が混在している。なにしろある地域ではアメリカ人がマイノリティになるくらなので。メキシコ系が多く、またアジアの国々の人も多くのコミュニティを形成している。日本人も多い。そんな場所なので、言葉や外見の違いは、日常的に見受けられる。文化や風習も違うので、本当の意味で理解し合うのは難しいのかもしえれない。映画「バベル」が言葉の違いをテーマにしていたのに対して、「クラッシュ」は民族的な違い、特に外見上の違いをテーマにしている。でも分かり合うのって、結局は心なんだと思う。

よく僕が行くスーパーのレジ係の人で、黒人のおばちゃんがいる。このおばあちゃんは「べイヴ」「ハニー」と僕の事を呼ぶ。この言葉は基本的には親しい間柄で使う言葉だけど、そのおばあちゃんは僕にこの言葉を使う。それだけで、なんか親しみがわくし、一歩距離が縮む(黒人のおばあちゃんはよく、ベイビーとかべイヴとかハニーって言葉を気軽に使う)。きっとお互いがわかりあうのって、ちょっとした事なんだと思う。気遣いだったり、声をかける事だったり、何かしらのやさしさだったり。この映画はすごくシリアスだけど、本当に心が痛くなるし心に刺さる作品だけど、心が温かくなるシーンもたくさんある。

 

クラッシュ [Blu-ray]
クラッシュ [Blu-ray]

posted with amazlet at 14.03.24
東宝 (2012-02-24)
売り上げランキング: 9,497

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です