【監督】 キャロル・リード
【出演】 ジョゼフ・コットン,オーソン・ウェルズ,アリダ・ヴァリ
【公開】 1949年 英 105分
【受賞】 アカデミー賞 撮影賞、カンヌ国際映画祭 グランプリ、英国アカデミー賞 作品賞
【ジャンル】 サスペンス
あらすじ
アメリカの作家、マーチンスは、友人のハリーに呼ばれて、第二次世界大戦後のウィーンにやって来た。しかし友人を訪ねたマーチンスは、ハリーが自動車事故で亡くなった事を知る。ハリーの葬儀に出席するマーチンスは、そこでイギリス軍のキャロウェイ少佐から、ハリーが闇取引をしていた悪人だったと知らされる。しかし彼を知るマーチンスは信じられなかった。
ハリーが生前に付き合っていた女優のアンナと出会う事で、マーチンスはハリーの死の真相を探ろうと決意する。そして、事件の目撃者である宿の門衛に話を聞き、現場に未知の男(第三の男)が居たことをつきとめる。事件の真相を探るうちに、マーティンスは何者かに脅かされはじめ、しかも門衛は殺されてしまった。その一方でアンナ偽造パスポートの罪でソ連のMPに連行されてしまう。
そしてついにマーチンスは、本物のハリーと出くわすのだった。
レビュー
印象的なロケーションをうまく利用していて、記憶に残る場面を数多く作り出している。観覧車のシーンや、地下下水道などのシーンがそれだ。
【ネタバレ】 友人との友情を信じ、突き動かされている主人公。しかしその友情は結果的には裏切られてしまう。それは失望であり、また自分の良心との葛藤でもある。一方でアンナは恋人としての愛を貫き通す。事件の真相が明らかになり、友人が死んでも尚、愛を貫くアンナと、主人公のマーチンスが自分の良心に従い、友人を結果的には裏切るという、正反対な感情をうまく表している。アンナが悪かといえば、一概に悪とは断定できない。そんな問いかけが含まれている。
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