『カッコーの巣の上で』

【監督】 ミロス・フォアマン
【出演】 ジャック・ニコルソン,ルイーズ・フレッチャー,クリストファー・ロイド,ダニー・デヴィート
【公開】 1975年 米 133分
【受賞】 第48回アカデミー賞 作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

刑務所の強制労働を逃れるために気狂いを装ったマクマーフィーは精神病院に入院させられる。精神薬を飲んだふりをしてごまかし、病院の絶対権力者である婦長の定めた病棟のルールにも片っ端から無視して行く。グループセラピーをやめてテレビでワールドシリーズを観たいと主張するマクマーフィーに対して、病院のルールに従って他の患者の多数決が行われたが、賛成はたったの2票。マクマーフィーは団結する事が必要だと悟り行動を開始する。徐徐に彼に対する信頼が集まり、患者達は協力するようになっていく。無理やりな行動を起こすマクマーフィーであったが、そうした行動は今まで口のきけなかった者達をも動かしていく事になり、患者たちを活性化させていった。しかし一方でマクマーフィーは着々と脱走計画を進めてもいた。しかし彼の自由奔放な行動は思わぬ方向へと進んで行く事になる。

レビュー

人間らしさとは一体どんなものなのだろうと考えさせられる。絶対的な悪が存在する事は誰にでもわかる。でも悪人がすべて悪かというと、そうでもない。一方で悪とされてしまうものが存在しなければ、切り開けない道もある。このモラル社会の中で、人はどんな行動が求められているのだろうか。人の道を踏み外すような人と、例えば天才と世間で賞賛を浴びるような人も、実は紙一重だったりする。例えば日本に野球を根付かせた日本野球の父とされる、正力松太郎。彼は一方で原発の父とも言われている。さらに彼はA級戦犯でもある。でも彼がいなければ長嶋茂雄も存在できなかっただろうし、ワールドベースボールで日本が優勝する事もなかっただろう。人の生きる道とはそんな感じで、右にも左にもなるものなんだと思ったりする。この作品の主人公しかり。ただ言えることは、それによって周囲は多大な影響を受けるという事だ。

 

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