【監督】 北野武
【出演】 金子賢,安藤政信,森本レオ,石橋凌,山谷初男
【公開】 1996年 日 108分
【受賞】 第39回ブルーリボン賞・監督賞、第7回文化庁優秀映画作品賞・長編映画部門
【ジャンル】 青春映画
青春って失敗の連続。でもそこからまた始まる。
あらすじ
落ちこぼれ高校生のマサルとシンジ。学校が大学受験ムードになっていく時期にも関わらず、いたずらやカツアゲをして、好き勝手過ごしていた。
ある日、カツアゲの仕返しに来たボクサーに一発で仕留められてしまったマサルは、自分もボクシングをやってやろうと思う。マサルは舎弟のシンジも誘い、二人でボクシングジムに通う。しかしマサルにはボクシングの才能はなく、才能があったのはシンジの方だった。それを悟ったマサルはボクシングをあっさりとやめて、ヤクザの世界へ。そしてのし上がっていく。一方のシンジは高校を卒業しプロボクサーとなり快進撃を続けていく。
2人それぞれの世界で成功しつつあるかに見えたが、落とし穴が待っていた。シンジはジムの先輩ボクサーから、ボクシング界の悪しき慣習を吹き込まれて、安易な道を選択してしまう。一方のマサルもヤクザの世界で、厳しさを知ることになる。こうして2人は若さゆえの過ちをおかしていく。
レビュー
これぞ青春映画!見終わった後に、「何かしなきゃ!」みたいに思わせてくれるのが青春映画の定義だと思っている。この映画はまさにそう思わせてくれる作品。日本映画の中では、間違いなく青春映画ナンバー1。
大人になっていく過程で直面する、成功や挫折、ふとした気の迷い。青春時代に起こる様々な感情や行動が散りばめられている。自分の青春時代に重なるところがきっとそれぞれにあると思う。そんな淡い記憶を思い起こさせるように、北野監督が用いているのが、この映画で象徴される「北野ブルー」。画面全体が青みがかっていて、水水しさを演出している。
なんと言ってもこの作品での、久石譲の音楽が素晴らしい。それとラストシーン。学校の校庭を自転車に乗ってぐるぐると走りながら会話する親友の2人。まだまだこれからでしょ、ってメッセージが、すべての年代に向けられた北野監督からの思いであるように語られると同時に、エンディング曲へ。まるでオープニングであるかのような曲が流れる。
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