『アメリ』

【監督】 ジャン=ピエール・ジュネ
【出演】 オドレイ・トトゥ,マチュー・カソヴィッツ
【公開】 2001年 仏 122分
【受賞】 2001年セザール賞 作品賞・監督賞・音楽賞・美術賞受賞
【ジャンル】 恋愛・青春

予告編

あらすじ

ハンドバックを掃除する事が趣味である、神経質な元教師の母親と、冷淡な元軍医の父親の一人娘としてアメリは育つ。彼女にはひそかな楽しみがあった。父に心臓検査をしてもらう事だ。父親に触れてもらうのを望んでいたのだ。しかし嬉しいあまり、アメリはいつも心臓の鼓動が早くなってしまっていた。心臓に障害があると勘違いした父親は、アメリを学校には登校させず、母親の教育のもとで育つ。そんなある日、母親は飛び降り自殺した神父の下敷きになって死んでしまう。アメリは孤独の中、自分の空想の中で遊ぶようになっていった。

成長してアメリは実家を出てアパートに住み、モンマルトルにあるカフェで働き始める。彼女の好きな事はクレーム・ブリュレの表面をスプーンで割る瞬間、石を投げ水切りをする事、そして今この瞬間にパリで何人がいったか妄想する趣味を持っていた。そんな一人遊びと空想にふける毎日を送っていた。

ある日、自宅でダイアナ妃事故死のニュースを聴いて驚いた彼女は、持っていた化粧水瓶の蓋を落としてしまい、その拍子で壁の中から小さな箱を発見する。中に入っていたのは子供時代のものと思われる宝物だった。

それを持ち主に返そうとした彼女は、前の住人を探し出し、箱を届ける。それが喜ばれたことで、アメリは人を幸せにする事を趣味にし始めた。父親の庭の人形を盗んで世界旅行をさせ写真を送りつけたり、返らない手紙の返事を捏造したり、周囲の人々を幸せな気分にさせていた。

そんな彼女にも気になる男性が現れた。その男は、スピード写真のボックス下に捨てられた、他人の証明写真を収集する趣味を持つ男だった。

レビュー

これまでのジャン=ピエール・ジュネ独特の世界観が集約されていて、なおかつメルヘンな世界観と融合し、万人受けする作品になったのが、この「アメリ」だ。もちろんブラック・ユーモアもたっぷり入っているし、アメリのかわいらしい空想の世界と混ざって、まろやかなテイストになっているので、一般受けする見やすい作品になった。

この作品は小さな遊び心が散りばめられていて、そこが面白い。雲が食べ物に見えたり、金魚が逃げ出したり、死人がしゃべりだしたり。子供が空想する事が、そのままたくさん描かれている。

そしてその主人公のアメリを演じるオドレイ・トトゥが、かわいらしく演じている。大きな瞳で素直に生きるアメリをすごくうまく演じてる。彼女の大きな目は感情を的確に伝えていて、素晴らしい表情の数々だと思う。

 

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