『ラリー・フリント』

【監督】 ミロス・フォアマン
【出演】 ウディ・ハレルソン,コートニー・ラブ,エドワード・ノートン
【公開】 1996年 米 129分
【受賞】 1997年ゴールデングローブ賞 監督賞・脚本賞、1997年ベルリン国際映画祭 金熊賞
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

ケンタッキー州での子供時代。フリントと弟のジミーは密造酒を売り歩いていた。それから20年後、フリントとジミーはシンシナティでハスラー・ゴーゴークラブを経営していた。しかし経営が悪化しており、フリントは打開策として客を呼び寄せるためにクラブで働いている女性のヌード写真満載のPR誌の発行を決意する。そのPR誌はすぐに本格的な雑誌に発展する。しかしなかなか売り上げは上がらなかった。ところがこの雑誌「ハスラー」に元ファーストレディ、ジャクリーン・ケネディ・オナシスのヌード写真を発表したところ、フリントは一夜にして億万長者になる。そして彼のダンスクラブで働く元家出娘のストリッパー、アルシアと結婚をする。フリントの事業は順調で、ハスラーやその他の事業の売り上げで巨額の財産を築き上げていた。

しかし彼は成功によって多くの敵を作る事にもつながっていく。そしてフリントはいくつもの著名な訴訟事件に巻き込まれていく。フリントはシンシナティでわいせつ物販売の裁判に敗訴して収監されたが、上訴審において刑期を免れた。しかしそれは彼の長い法廷闘争の日々の始まりに過ぎなかった。

彼は出版の自由を訴える活動の会に出席し、戦争とヌードの写真が交互に映し出される巨大なスクリーンを前に「殺人は違法だが、その殺人現場を写真に撮れば『ニューズウィーク』の表紙を飾れるかも知れないし、ピューリッツァー賞だって夢じゃない。対してセックスは合法で、皆するのは大好きなのに、男女のセックスを写真にしたり女性の裸を撮ると刑務所に入れられる可能性がある。」と訴えた。それは彼の自由の国アメリカに対する意見表明であった。

レビュー

セックスに関わるものは卑猥だとされる。これは今の時代も大して変わっていない認識だ。子供に対して悪影響だからという理由であったとしても、興味のある子供はどうにかして見ているものだ。ましてや大人になってセックスの嫌いな人なんてほとんどいない。皆セックスが大好き。なのに猥褻なものとして扱われているという、なんとも矛盾した事に世の中はなっている。

今でも裸族として生活する民族がいるくらいなので、人間もある時期までは裸で生活もしていただろうし、公然で裸になる事が禁止されるようなモラルができたのも、きっと後の事で、もともとは裸を卑猥なものとする風習はなかっただろうと思う。

そんな事をこの作品では「戦争」による人殺しと比較してる。なんとも滑稽で、的を得ている。

 

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