『ベティ・ブルー』

【監督】 ジャン=ジャック・ベネックス
【出演】 ベアトリス・ダル,ジャン=ユーグ・アングラード
【公開】 1986年 仏 120分
【受賞】 モントリオール映画祭 グランプリ
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

海辺のコテージで一人暮らしをする中年男性のゾルグは、家主から言いつけられた雑用の仕事で生活をしていた。そんなある日、彼の元にセクシーで自由奔放なベティが転がり込んでくる。激しく惹かれ合う2人は、セックスに耽る毎日を過ごした。

ある日、ゾルグは家主からバンガローのペンキ塗りを命じられ、気軽な仕事だと思ってベティも、はしゃぎながらゾルグを手伝った。ようやく一軒目のペンキ塗りが終わったところで、2人は記念撮影をしていた。そこに家主が現れ口論となり、ベティは怒ってペンキを家主の車にぶちまける。その夜、ベティはひょうんな事からダンボールの中にゾルグが書きためていた小説を発見する。その小説に心を奪われ、ゾルグの才能を称賛する。

続く家主との口論に彼女は、「彼は偉大な作家よ」と叫び、家主を二階から突き落とし、火のついたランプを家に放り込み、家を全焼させてしまう。2人はパリへと移り住む事になる。その後も続く、ベティの破天荒な行動。彼女はパリのすべての出版社に彼の小説を送りつけるが、帰ってきたのは、彼の小説をこき下ろした返事だけだった。彼女はまたもキレて、出版社へと殴りこみに出かけていく。

レビュー

フランス版「愛のコリーダ」のような作品。とにかく感情的で情熱的な女との愛が、2人を破滅へと向かわせる。とにかく感情に素直なのだ。

例えばこの世の中が、すべて感情にまかせて素直に行動する人ばかりだったら、どうだろうか。僕はもう少しまともな世界になるんじゃないかと思ったりする。大人になると我慢する、遠慮する、世間体を気にするとか、どうしてもそんな感情を押し殺した生き方が真っ当な大人として、見られすぎていると思う。だからストレス社会なんて言われるんだ。特に日本は。

海外にいると、本当にこいつ働く気あるのってくらい、ぶっきらぼうで愛想の悪いおばちゃんに会う。たぶんそれって、本当に機嫌が悪いんだと思う。もちろんこの社会の中でそんなに素直に気持ちを表現してたら、社会の中でうまくいかなくなるよっと人は言うだろう。でももう少し素直に自分を表現してもいいような気がする。

以前、アメリカに来てすぐの頃、僕の英語の担任の先生が泣きながら教室に遅れて来たことがあった。理由はその日の朝、彼氏に振られたそうだ。いやいやと一瞬思ったけど、先生だって一人の女だし、そんな朝だってあるよねって思った。よっぽどそんな姿を見せてくれたせいで、先生の事が好きになれた。人間同士が本当に関わるって、実はそんなことだったりするんだと思う。

 

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