【監督】 デヴィット・フィンチャー
【出演】 エドワード・ノートン,ブラッド・ピット,ヘレナ・ボナム=カーター
【公開】 1999年 米 139分
【受賞】 1999年アカデミー賞 音響効果編集
【ジャンル】 アクション
あらすじ
この作品は「僕」という一人称の視点で進行する。「僕」は自動車会社に勤務する平凡な会社員。雑誌に出てくるような完璧な生活空間を実現させ、物質的には何不自由ない生活を送っている一方で、精神が安定せず不眠症に悩まされていた。精神科に診てもらうが「世の中にはもっと大きな苦しみを持った人がいる」と言われ、睾丸ガン患者の集いを紹介され、参加してみる事にする。その会では睾丸を失った男たちの悲痛な告白を聞く事になり、自然と感極まって、これを境にして不眠症は改善していった。その後も末期ガン患者や結核患者などの自助グループにニセの患者として装った参加。
そんな中、出張中に自宅のコンドミニアムで爆発事故が起こり、買い揃えた家具もブランド衣服も全てを失ってしまう。家を失い出張途中の機内で知り合った男、タイラーを頼る。バーで落ち合った後、タイラーは駐車場で僕にある頼みをする。「力いっぱい俺を殴ってくれ」と。そして2人はふざけ合いながらも本気の殴り合いを始める。そして2人は殴り合いでぼろぼろになりながらも、痛みの中で生きている実感を取り戻した気になっていた。
以後、僕らは時々同様の殴り合いをするようになり、それを見ていた酔っ払いが殴りあいに参加し始め、やがて駐車場での殴り合いは毎晩のように行われるようになく。それはやがて「ファイト・クラブ」というルール付きの公平な殴り合いの場へと発展していった。
レビュー
物質社会に対する強烈なアンチテーゼで、死を意識しなければ生きていけない男達を描いている。本来人間も動物が進化しただけで、知能が発達したに過ぎない。動物としての本能は薄れつつも、DNAレベルではしっかりと持っているものだ。物質的な幸せなどからは、本当の幸せが実感できないように、どんなに金持ちになっても、本当に好きな子をモノにできなければ、満足しないように。
人は死を意識するような刺激がなければ、つまりは生きていくために動物を狩っていた頃のように刺激がないと満足が得られないの生き物なのだ、基本的には。
最近「だんしゃり」なんて言葉がはやって、シンプルに生きようみたいなライフスタイルが一時期もてはやされたけど、それも至って普通のことなんだと思う。もっと大事にしなければならないものがあるように、刺激を失ってしまうとロボットのように人はなっていってしまう。
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