【監督】 クエンティン・タランティーノ
【出演】 ハーヴェイ・カイテル,ティム・ロス,マイケル・マドセン,クリス・ペン,スティーヴ・ブシェミ,ローレンス・ティアニー,クエンティン・タランティーノ
【公開】 1992年 米 100分
【ジャンル】 マフィア
あらすじ
宝石強盗をするために集められた6人の男達。彼らはお互いをコードネームとして、「色」で呼び合っていた。いよいよ計画を実行したが、事前に警察は知っていおり、宝石強盗は失敗に終わる。そしてピンクがアジトに戻ってくると、「この中に警察の犬がいる」と言い始める。果たして裏切り者は誰なのか。
レビュー
この作品から90年代のタランティーノ劇場は始まった。レザボアに始まり、早くも監督二作目の「パルプ・フィクション」でカンヌを制する。監督以外(脚本や制作)でも、多くのマニアックでインディペンデントな映画を生み出している。続けざまに、トゥルー・ロマンス、ナチュラル・ボーン・キラーズ、フォー・ルームス、フロム・ダスク・ティル・ドーンなどを生み出し、あっという間にタランティーノ旋風が吹いた1990年代だった。どこか古臭く、ダサいんだけど、それをちゃんとわかった上で、現代的に見せている演出が、タランティーノのうまいところだと思う。音楽も然りで、60年代、70年代の音楽をうまく使ってる。
この作品では、冒頭10分間はまるで関係ない話で盛り上がっていたり、随所に映画マニアらしく、過去の名作映画の引用がちりばめられていたり、卑猥で汚い言葉のオンパレードだったり。それでいて脚本は素晴らしい。物語は時系列に並んでいるわけではなく、フラッシュバックで徐々に物語がつながっていき、最終的に全体像が明らかになっていく。タランティーノの十八番になっていく展開。当時は画期的だった。
音楽のセンスがいいのがはタランティーノ映画。1970年代のヒット曲を中心に、黒いスーツで決めた奴等にマッチした音楽がしびれる。日本でも、ウィスキーのCMで使われてた。
宝石強盗のために集められた6人の、それぞれの素性は語られていないが、それを会話で補ってしまっているのが、すごいところ。会話のほとんどは、どうでもいい汚い口調のオンパレードだけど、その話がまた面白い。マシンガントークって、タランティーノの映画が生み出したんじゃないのかな。
ラスト、三人が銃をかまえ合うシーンは圧巻。
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