『四月物語』

【監督】 岩井俊二
【出演】 松たか子,田辺誠一,藤井かほり,松本幸四郎,藤間紀子,市川染五郎
【公開】 1998年 日 67分
【ジャンル】 恋愛

予告編

あらすじ

四月、桜の季節。東京の武蔵野大学に通うため、北海道から上京した卯月。おとなしく引っ込み思案な性格の卯月は、変わった性格の友人やアパートの隣人など、個性の強い人々と触れ合いながら、学生生活をスタートさせる。
サークルの自己紹介の時、卯月は大学の志望動機を聞かれ、思わず戸惑ってしまう。実は、卯月には人に言えない志望動機があった。。。

レビュー

とにかくキレイ過ぎるくらいに、画面がキレイ。やさしくホワッとし映像の質感が、作品のすべてを物語っている。時間の短い中篇作品ではあるが、その映像を見るだけでも価値のある作品。そして見終わった後に、すごく心があたたかくなる映画。

みどころ

すごく些細な出来事や、場面の連続。人々の何気ない生活の一部や、しぐさがすごく共感できる。心温まるシーンがいっぱい。

  • 上京する卯月を駅で見送る家族。小さい街なのだろう、駅員が知り合いで話し込んでしまい、肝心の電車が閉まる別れの瞬間に声をかけられない家族。
  • 初めて東京の部屋に入った卯月は何もない部屋の中で、思わす膝まずいてしまう。希望と不安の入り混じった、うまい表現だと思う。きっと一人暮らしを始めた時の心境ってこんな感じなんだろうなあと。
  • 上京して引越しの荷物を運びこむも、荷物がいっぱいで部屋が荷物だらけ。しかたなく運び出す引越し屋さん同士のやりとりが面白い。「ふとん2つあるけど?」「あーそれいらない一人暮らしなんだから」「でも友達来た時とかに・・・」「俺は来なかったよ。」
  • 引越し作業を終えて、業者を見送る卯月。服をパタパタしてみると、桜の花びらが服の中からパラパラと落ちてくる。

とにかく冒頭だけでも、これだけの些細なシーンに気を使って制作されていて、中篇とは言えかなり思い出深く残るシーンがたくさんある作品。田舎から都心に出てくる若者の気持ちや、出来事をよくわかって作られているなあと関心させられる。

これから何か新しい事を始めようとしている人にオススメです。

 

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