【監督】 リドリー・スコット
【出演】 トム・スケリット,シガニー・ウィーバー,ヴェロニカ・カートライト,ハリー・ディーン・スタントン,ジョン・ハート,イアン・ホルム,ヤフェット・コットー
【公開】 1979年 米 118分
【受賞】 第52回アカデミー賞 視覚効果賞
【ジャンル】 SF
あらすじ
宇宙貨物船ノストロモ号は、他の恒星から地球へ帰還する途中であった。その道中で未知の異星文明の物と思われる電波信号を受信。小惑星に降り立った乗組員たちは、巨大な卵のような物体が無数に乱立する空間へ辿り着く。そこでケインがこの物体に近づくと、中から蜘蛛に似た生物が飛び出して彼のヘルメットのゴーグルを突き破り顔に張り付いた。急いでノストロモ号へ帰還し、力づくや外科措置で引き剥がそうにも、ダメだった。しかしやがてそれは剥がれ落ちケインは異常も見られず回復する。安堵する乗組員であったが、食事中に突然苦しみ出したケインの胸部を食い破って奇怪な寄生生物が出現、逃走する。ケインは体内にエイリアンの幼体を産み付けられていたのであった。
乗組員たちが捜索する間に脱皮し、より大型に変貌していたエイリアンは次々と乗組員を殺していく。そんな中、リプリーは雇い主である企業が意図的にエイリアンを地球に持ち帰らせようとしていた事を知る。
レビュー
この作品は映画におけるエポックメイキングだ。まずエイリアンというリアリティのある未知なる生命の圧倒的な存在感。爬虫類を思わせる骨格とその表面、そして体液の表現と、人間が嫌悪する要素の詰まった、それでいて外見からもその凶暴性が伝わってくるデザイン。すべてが完璧な設定だと思う。
そしてこの作品における演出効果が素晴らしい。暗くて狭く、逃げられないという設定の宇宙船内をうまく使っていると思う。狭い通路を走り回ることで、スピード感と緊張感が増している。そしていつ終わるともわからないエイリアンとの戦い。やっと終わったかに思っても、さらにどんでん返しがあったり。
エイリアン2,3と進むにつれて、その凶暴性や表現は激しさを増していくが、その第一作にすべての要素が詰まっている、驚くべき傑作だと思う。
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