【監督】 北野武
【出演】 ビートたけし,寺島進,大杉漣,勝村政信
【公開】 1993年 日 93分
【ジャンル】 マフィア
母なる海を目の前にしたら、やくざも童心にもどる。
あらすじ
ヤクザ数人が助っ人として向かったのは沖縄。沖縄の抗争を助っ人するのが役目であったが、彼らはそこで自分たちを標的にした罠にかかったことを知る。そして仲間5人は海の近くの廃家に身を隠す事にする。死に怯えるながら過ごす事になる男たち。そんな極限状況の非日常的な世界で、組長は人間らしさを取り戻すかのように、悪ふざけをしたり、遊びに興じる。
「ヤクザ止めたくなったな。何かもう、疲れたよ」という台詞と共に。
レビュー
北野作品の中で、一番好きなのがこの作品。北野映画の独特の「間」が最も際立った心理描写になっているのも、この作品だと思う。
ヤクザの面々が非日常的な生活を送る何もない浜辺で、人間の本質的なものを取り戻していくという、じつは結構ジーンとくるストーリーでもある。これはヤクザによる青春映画なんだと思う。スーツを脱ぎ捨てて、アロハシャツを着込んで、まるで子供に帰ったかのように遊ぶヤクザたち。ユーモアのあるシーンが多いのもきっと、視点が子供に戻っていったからなんだと思う。ヤクザではあるけど、そこにいるのは身も心も、童心に返った子供達のように感じた。
面白みのあるのは、浜辺でふざけて遊ぶヤクザたち。外見はイカツイ連中でもやってる事は子供で、童心を思い出させるシーン。
あと劇中、ヒットマンが登場するが、これがあまりにも普通に溶け込んだ存在で、面白い。子供のように遊ぶヤクザ達とは対照的に、え、あんたがヒットマンなのって感じで登場してくるのが面白い。
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