【監督】 黒澤明
【出演】 仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、隆大介、原田美枝子
【公開】 1985年 日・仏 162分
【受賞】 1985年アカデミー衣裳デザイン賞、英国アカデミー賞メイクアップ賞・外国語映画賞
【ジャンル】 アクション
あらすじ
ウィリアム・シェイクスピアの悲劇「リア王」と、毛利元就の「三本の矢」の逸話をベースとしたストーリー。戦国時代を生き抜き、3つの城を抱える領土を維持した一文字秀虎。ある日突然、秀虎は家督を嫡男に譲る。彼は3本の矢を手に取り、「1本の矢は折れるが、3本束ねると折れぬ」と言いながら、息子たちにお互い助け合いながら一文字家を繁栄させるよう説く。しかし兄弟は憎しみと欲にまみれ、血で血を洗う争いを起こす。まさかの事態に70歳を過ぎた秀虎は気を狂わせて荒野をさまよう。多くの登場人物は私利私欲に走り、身を滅ぼしていく。
感想・見所
黒澤明のカラー作品として「影武者」と人気を二分しているのが「乱」。なによりも、その色彩感覚の豊かさが見事。色を使ってここまで感情やら情景を表現できる監督は、黒澤明かクシシュトフ・キェシロフスキ監督くらいだと思う。とにかく画面が絵画のように美しい。
それと主役の秀虎を演じる仲代達矢の演技が素晴らしい。特に狂気に落ちていく様を表現する顔の表情が素晴らしい。もちろんメイクが素晴らしい面もあるだろうけど、目を見開いた表情は夢に出てくるほど印象に残る。
一皮剥けば、親兄弟であろうとも、欲の塊である。ピーター演じる道化が最も的を得た事を語っているのが面白い。
「狂った世で狂ったなら、気は確かだ!」
「人はいつも迷っている」
「人はいつも同じ道を歩んでる」
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