【監督】 岩井俊二
【出演】 芳本美代子、浅野忠信、田口トモロヲ
【公開】 1993年 日
【ジャンル】 サスペンス
あらすじ
データバンクのオペレーターとして相田探偵事務所に派遣されてきたプーは、ひょんなことから、トーマス・アーウィング博士の所有するドラゴンフィッシュが盗まれた事件の調査に関わる事になった。相田は、盗まれたドラゴンフィッシュが時価数千万円のスーパーレッド・タイプに違いないとにらんでおり、アーウィングがそれを隠している事から、ひそかに横取りしようと企んでいた。容疑者のトビヤマが潜伏しているらしい地域を特定したプーは、アジトを探すうちに、ドラゴンフィッシュを始めとする何匹もの熱帯魚を飼っている夏郎という青年に出会う。調査の一環で夏郎に接近したプーだったが、次第に彼の不思議な魅力にとりつかれ、ほのかな恋心が芽生えるのを感じていた。ところが、夏郎の正体は世界的なテロリストのトビヤマが抱える殺し屋だった。
レビュー
もともとは深夜ドラマ枠で放送された作品。低予算で時間も限られた中で製作された作品だろう事はわかる。それでもかなりの意欲的な作品で、テレビ作品でしかも深夜枠にも関わらず、その映像の質感はそれまで見た事のあるものとは、明らかに異質で、当時岩井俊二の名前すら知らなかったが、ぐいぐい惹きこまれた。
ラストの一連のセリフがかっこ良かった。バックで流れる曲はCHARAの「Break These Chain」(予告編で流れている曲)。
「スーパーレッドより値打ちのものの女か?」
「今度はどこへ行く?」
「お前の値打ちのわかる所だ。」
岩井俊二の初期の中篇作品にはイマジネーション豊かな作品が数多い。どちらかというと僕は彼の中篇作品の方が好きだ。というか衝撃度があまりにも大きかった。例えば、「四月物語り」におまけ的に付いてた「生きていた信長」という作品があった。5分くらいの白黒作品だったけど、ものすごいカット割のうまさとか、切れ味とかびっくりさせられる。単純なアイデアの作品だけど、彼が作るとこうも面白くなるのかって感じ。
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