『ダークナイト』

【監督】 クリストファー・ノーラン
【出演】 クリスチャン・ベール,マイケル・ケイン,ヒース・レジャー,ゲイリー・オールドマン,モーガン・フリーマン
【公開】 2008年 米 152分
【受賞】 第81回アカデミー賞 助演男優賞・音響編集賞
【ジャンル】 SF

予告編

あらすじ

バットマンが現われた事で、平穏になると思われたゴッサム・シティに、新たな巨悪が登場する。口の裂けた顔にピエロのようなメイクをしたジョーカーだ。父から虐待を受けた彼は、快楽性犯罪者だった。銀行を襲って大金を奪うなど、その行動は大胆かつ神出鬼没だった。さらにジョーカーはマフィアのボスたちの会合に現れて、バットマンを倒すと豪語し、仲間に引き込んでいく。

そんなゴッサム・シティの新任検事ハービーは、犯罪の撲滅と街の浄化を訴えて市民たちの支持を得ていく。ウェインとハービーは、レイチェルをめぐっての恋のライバルでもあったが、お互いを認めあっていた。

しかしジョーカーの暴走は止まらない。警官や市民を次々と殺害し、バットマンが正体を明かさなければ毎日人を殺し続けると脅す。一度は逮捕されるも、ジョーカーは脱走し、そしてハービーとレイチェルを監禁して同時に殺害しようとする。その場に駆けつけたバットマンだったがハービーを救出する代わりにレイチェルを犠牲にしてしまう。

しかもその火災で顔の半分が醜く爛れたハービーは、ジョーカーの魔の手に堕ちていった。ツーフェイスの誕生である。一度は信頼しあった間柄だったウェインとハービー。しかしバットマンとなった彼は意を決死、最後の戦いへと向かう。

レビュー

バットマン ビギンズ」が、バットマンの誕生秘話であるように、この物語はジョーカーとツーフェイスの悪の誕生物語だ。世間から一線を越えた強大な正義の力を持つバットマンの存在が、それに呼応するように悪の力も強めてしまう。結果として生み出されたのが、この2人だ。悪の2人がダークサイドに落ちていく様、そして苦悩するバットマンと、両極端にいる正義と巨悪の心理描写が描かれていて、その対比が興味深い。

特にハービーがダークサイドに落ちていく過程は興味深い。それまで街のニューヒーローとして活躍していた男が、簡単にダークサイドに落ちていく。人は信じていた人・事に裏切られたり、失ったりした時に最も深い傷を負うのだと思う。このエピソードからも分かる通り、この物語の巨悪には、巨悪たる原因がしっかりあり、それを誠実な目で作っているのがよくわかる。

 

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