『赤ひげ』

【監督】 黒澤明
【出演】 三船敏郎、加山雄三、山崎努
【公開】 1965年 日本 185分 白黒作品
【受賞】 ヴェネツィア国際映画祭サン・ジョルジュ賞、最優秀男優賞(三船敏郎)
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

小石川療養所の赤ひげと呼ばれる無骨だが人間味溢れる医者と、そこでイヤイヤ働く事になった若き医者が、やがて赤ひげに惹かれ感化されていく様を描く。赤ひげは新米の医者に対して、人間としての生き方、貧しくも懸命に生きる人々との触れ合いを通して、生きる事の難しさや不条理さを教えていく。

政治が貧困と無知に対して何かしたことがあるか。人間を貧困と無知のままにしておいてはならぬ、という法令が一度でも出たことがあるか

現代に生きる私達にも問いかけるものであり、考えさせられる。

感想・見所

派手な部分がクローズアップされがちな黒澤映画ではあるが、基本的には深い情をもって人物描写をしており、登場人物に共感しやすい。この作品は、黒澤作品の中でも特にそんな人情味の部分が強く表現されている作品。正直泣けます。3時間と長い作品ですが、全く長さを感じさせず、むしろもっと見ていたいと思わせる程、引き込まれる。それと同時にもう見たくないと思わせるほど、心に響くので、ほのぼのした作品をイメージされている方は注意して観た方がいいです。

山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」を原作に、ドストエフスキー「虐げられた人々」が盛り込まれた作品です。試写した山本周五郎は「原作よりもいい」と絶賛したそうです。

この映画にもアクションシーン1箇所ありますが、赤ひげ(主人公)がやくざと殴り合うシーンで、リアリティが半端でないです。

この作品は教育映画として子供達にも観て欲しい。何不自由なく生きていく事ができる先進国で、命というもの自体の意味をちゃんと理解できる子供に育って欲しいと思うから。いやむしろ大人になっても、それってちゃんと理解できていないと思う。この作品は自分を見つけなおす機会にもなると思います。

 

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