仮定法【英語文法12/24】

目次

  1. ifを使う仮定法
  2. wishやas ifを使う仮定法
  3. 未来の事を表す仮定法
  4. ifのない仮定法
  5. 仮定法の慣用表現
  6. 丁寧な仮定法表現

ifを使う仮定法

仮定法では時制とは関係なく、動詞の現在形・過去形を使い分ける。

直接法

現実の事、現実に起こる可能性のある事を表す。

【 例 】
・明日雨だったら~行かない。
・今度洋服を買うなら~を買う。

⇒ これらは現在形を用いて表現する。

仮定法(仮定法過去)

現実とは違う事、起こりえない事を想定して表す。

【 例 】
・私がお金持ちだったら~買う。
・私が男だったら~する。

⇒ これらは過去形で表現する。

If it rains tomorrow, I will study English in my room.
もし明日雨だったら、私は自分の部屋で英語の勉強をします。

If I had a lot of money, I would not study English.
もし私が大金持ちだったら、英語の勉強はしないでしょう。

「明日雨が降る」のは、現実に起こる可能性があることだから、現在形の動詞を使う「直接法」で表現する。一方、「大金持ち」というのは、今現在の状況とは違う架空の話をしているので、過去形の動詞を使う「仮定法」で表現する。

「現実か、現実ではない」―決めるのは話し手!

もし大金が入ってくる予定があって、話すならば例文の過去形ではなく、現在形を用いて話す事ができる。聞き手はそれを聞いて、お金が入ってくるか、今持ってるんだと判断できる。

If I get a lot of money, I will get a new car.
もしたくさんのお金を手にしたら、新しい車を買うでしょう。(買う予定です)

仮定法(仮定法過去)では助動詞の過去を使う。

「もし~なら、・・・だろう」の「だろう」にあたる部分は助動詞の過去形を用いる。

If I had a lot of money, I might get a new house.
もし大金持ちなら、新しい家を買うかもしれない

If I had a lot of money, I could get a new house.
もし大金持ちなら、新しい家を買うことができるのに

If I had a lot of money, I should get a new house.
もし大金持ちなら、新しい家を買うべきだろう

主語に関係なくwereが使える。

主語の人称に関係なく、be動詞に「were」が使える。

If I were young, I would study abroad.
もし私が若ければ、留学するだろう。

仮定法過去完了「もし~だったら、・・・だったろうに。」

過去の話をする場合は過去完了形を使う。なぜなら「仮定法過去」で現在・未来の事を過去形で表現しているので、仮定法で過去の事を表現する場合は「過去完了形」を用いる。普通の時制の感覚ではズレが生じるので注意!!

If +主語+動詞の過去完了形 , 主語+助動詞の過去+過去分詞

If I had left five minutes earlier, I would have not been late.
もし5分早く出発していたら、私は遅れなかっただろう。

過ぎ去った過去について、後悔しているのが上記の文です。過去を振り返り、「もし~だったら、遅れなかったのに」と、過去の出来事が違っていたらという意味を表現するのに、過去完了形を用いる。

if節と主節の時が、異なる場合

「あの時~していたら、今は・・・だったのに」と、過去と現在を比較して表現する場合は、それぞれの時制で表現する。

If 節(仮定法過去完了) + 主節(仮定法過去)

If I had studied English then, I might stay in the U.S now.
もしあの時英語の勉強をしていたら、今頃アメリカに住んでいたかもしれないのに。

過去の「あの時」に「もし勉強していたら」と、今とは違った過去の事を仮定し、それに対して「現在」の状況が変わっていたかもしれない事を表現している。if節では「過去」の事を、主節では「現在」の事を語っている。

wishやas ifを使う仮定法

wish「~ならなぁ」

現実とは異なる事、実現しない願望を表す場合に用いる。よって仮定法過去もしくは仮定法過去完了にあたる。2つの違いは、wish(願う)がいつの事を思っているかによって決まる。今の事を願っているのか、過去の事を願っているのかで使い分ける。wishの後には必ず仮定法が用いられるので、現在形は使わない。

  • 今現在の事を願望して言うのは「仮定法過去」
  • 過去の事を振り返って言うのは「仮定法過去完了」

wish + 仮定法過去

I wish he were here.
彼がここにいたらなあ。

I wish I could speak English.
英語が話せたらなあ。

⇒ どちらも今の事についての願望。「今ここにいたら」「今英語が話せたら」

wish + 仮定法過去完了

I wish I hadn’t bought a new car.
新しい車を買わなければよかったなあ。

I wish he had been at his home when I called.
私が電話した時に彼が家にいればよかったのになあ。

⇒ どちらも過去の事に関しての願望。

as if 「まるで~のように」
用法はwishと同じ。

仮定法過去・仮定法過去完了の使い分けは、主節の動詞がいつの事を述べているのかによって決まる。

  • 主節の動詞が、今現在の事を仮定している場合:「仮定法過去」
  • 主節の動詞が、過去の事を仮定している場合:「仮定法過去完了」

as if + 仮定法過去

He talks as if he knew about her.
彼はまるで彼女の事をしっているかのように話す。

as if + 仮定法過去完了

You look tired as if you had worked out.
まるで運動をしてきたように疲れているね。

as if の後には直説法がくる。

話し手が事実である事と判断している場合は直説法を用いる。

He talks as if he is sad. ⇒実際に「彼は悲しんでいる」と判断。
彼は悲しんでいるように話すね。

He talks as if he is sad. ⇒実際には「彼は悲しんでいるかはわからない」と判断。
まるで彼は悲しそうに話すね。

as ifの後にto不定詞がくる。

He suddenly stood up as if to leave.
彼は立ち去るかのように突然立つあがった。

未来の事を表す仮定法

未来を表す「were to」

未来について仮定する場合は「were to」を用いる。
「もし~するようなことがあれば」という、ありそうもない未来を表す。
また「仮に~すれば」という、実現の可能性のある仮定も表す。

If 主語 were to 不定詞  ※口語表現ではwasも用いる。

If I were to be president, I would change the world.
もし私が大統領になることがあれば、世界を変えるだろうに。

実現の可能性の低い「should」

if節で使われるshouldは「実現の可能性が低い」という話し手の判断を示す。

If he should be late, he would call me.
もし彼が遅れるような事があれば、私に電話してくるだろう。

ifのない仮定法

if の省略

  • 仮定法のifが省略される場合、主語・動詞が倒置される。
  • これは文章体の表現。
  • ifの省略ができるのは were, had, shouldのみ。

Were I you, I would be a teacher.
もし私があなたなら、先生になるのになあ。

Have I been young, I would have studied English.
もし私が若かったら、英語を勉強しただろうに。

Should I fail, I would try again.
万一、失敗しても、またやってみるつもりだ。

if 節に相当する表現「but for / without」

  • 「~がなければ」「~がなかったら」の意。
  • 「but for / without」 の後ろに節は置けない。

But for dreams, you should make it.
夢がなければ、作るべきだ。

Without your help, we would have not finish this task.
君の助けがなかったら、私たちはこの仕事を終えられなかっただろう。

それぞれ言い換えると以下のようになる。if のない仮定法では、主節の動詞を確認して「仮定法過去」なのか「仮定法過去完了」なのかを判断する。

If it were not for dreams, you should make it.
If it had not been for your help, we would have not finish this task.

with ~, ・・・ 「~があれば、・・・」

  • 主節が現在の事を表していれば「仮定法過去形」を用いる。「~があれば、・・・」
  • 主節が過去の事を表していれば「仮定法過去完了」を用いる。「~があったら、・・・」

With time, I would study English harder.
時間があれば、もっと英語の勉強するのに。

With your help, we would have been well in business.
あなたの助けがあったら、その事業はうまくいっただろう。

otherwise 「そうでなければ」

  • 主節が現在の事を表していれば「仮定法過去形」を用いる。「~があれば、・・・」
  • 主節が過去の事を表していれば「仮定法過去完了」を用いる。「~があったら、・・・」

I understand English is important, otherwise I would not study abroad.
私は英語が重要である事を理解している、でなければ留学しないだろう。

I quit smoking, otherwise I would have been taken sick.
タバコをやめた、そうでなければ私は病気になっただろう。

ifで書き換えると以下になる。意味を考えれば当たり前の事ではあるが、If節になると否定になる事に注意!

If I didn’t understand English is important, otherwise・・・(同).
もし英語の重要性を理解していないなら、・・・

If I have not quit smoking, otherwise ・・・(同).
もしタバコをやめていなかったなら、・・・

to不定詞・分詞構文

if節に、to不定詞や分詞構文を用いる事もできる。

To hear him talk, you would think that’s true.
彼の話を聞いていると、それが本当だと思うだろう。

Living in the U.S for a long time, you would have spoken English.
長期間アメリカに住んでいたら、あなたは英語をしゃべっていただろう。

wouldが導く仮定法

これまで上記の例でも、仮定法では主節にwouldを用いる事、多数ある。wouldは「~だっただろう」と実際になかった過去を表現するのに用いる。つまり過去形の助動詞が用いられる場合には、仮定法を想定する必要がある。文脈から判断する。

My friend would never tell you my secret.
私の友達だったら私の秘密をあならには言う事はないだろう。

Five years ago, I would have studied abroad.
5年前なら、私は留学していた事でしょう。

仮定法の慣用表現

If it were not for ~ / If it had not been for ~

  • If it were not for ~「もし~がなければ」現実の事実に反する仮定をする場合は、if節に仮定法過去を用いる。
  • If it had not been for ~「もし~がなかったら」過去の事実に反する仮定をする場合は、if節に仮定法過去完了を用いる。

If it were not for music, our life would be boring.
もし音楽がなければ、人生は退屈だろう。

If it had not been for coffee, I would have quit smoking at once.
もしコーヒーがなかったら、すぐにタバコをやめていただろう。

It’s time~

  • it’s time + 仮定法過去 「もう~してもよいころだ」
  • it’s high time + 仮定法過去 「とっくに~する時間だ」
  • it’s about time + 仮定法過去 「そろそろ~する時間だ」

* it’s time の後に助動詞は使えない。

It’s time you bought a new car.
もう新しい車を買ってもいい頃だね。

It’s high time you studied English.
もうとっくに英語を勉強する時間だよね。

It’s about time you went to bed.
そろそろ寝る時間だね。

→ to不定詞で置き換えられる。
It’s time for you to buy a new car
もう新しい車を買ってもいい頃だね。

if only ~ 「~でありさえすれば」

「I wish」とほぼ同じ意味で用いられる。

If only he were here.
彼がここにいさえすればなあ。

If only I had taken his help.
彼の助けを受けてさえいたらなあ。

丁寧な仮定法表現

wouldを使った丁寧な言い回し

  • wouldと共に仮定法過去を用いると丁寧な言い回しになる。
  • またratherを用いるとさらに丁寧さが出る。

It would be nice if you could help.
手伝って頂けるとありがたいのですが。

Would it be all right if I took the seat?
ここに座ってもよろしいですか?

Would you mind if I closed the door?
ドアを閉めてもよろしいですか?

I would rather you didn’t smoke in this room.
この部屋ではタバコは控えて頂きたいのですが。

I wonder if ~

I wonder if you could help me.
手伝って頂けないでしょうか?

直接的な依頼をするのであれば・・・
I wonder if you can help me. 助けてもらえるかな。

もっと丁寧にするには、wonderを過去形にするか、進行形にする。過去形でも現在の事を言っている事になるので注意!
I wondered if you could help me.

I was wondering if I could use your pen.
あなたのペンをお借りしてもよろしいですか?

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