目次
- 基本
- 名詞的な役割
- 形容詞的な役割
- 副詞的な役割
- SVO+to不定詞
- 意味上の主語
- 否定語の位置
- 使役動詞・知覚動詞
- 不定詞での時制
- 進行形と受動態
- 自動詞+to不定詞
- be to +to不定詞
- 形容詞+to不定詞、too…to不定詞
- 形容詞 + enough + to不定詞
- so as to不定詞、in order to不定詞
- 疑問詞+to不定詞
- to不定詞の慣用表現
- to不定詞の省略
基本形
I want to play soccer.
私はサッカーをしたい。
不定詞の基本形は「 to + 動詞の原型」 です。
不定詞はおおまかに言えば、2つの動詞がある事からわかるように2つの動作を含んだ表現を1文で表現するための文法です。上の例文では「サッカーをする」「~したい」という動詞を1文で表現しているわけです。
また不定詞はthat節の代わりを担います。仮主語itを用いた文を、sheを主語にして言い換えることができます。
It seems that she is honest.
She seems to be honest.
彼女は正直そうに見える。(正直そうだ。)
名詞的な役割
名詞的に用いる不定詞は「~すること、~であること」と訳します。名詞的に用いる場合の不定詞は、名詞・補語・目的語として働きます。
主語になる
To own a car is a dream of young guys.
車を持つ事は、若者たちの夢だ。
It is useful to have a cell phone.
携帯電話を持っていると便利だ。
補語になる
My hobby is to climb a mountain.
私の趣味は山に登る事です。
目的語になる
You need to see a dentist.
あなたは歯医者に見てもらう必要がある。
He finds it easy to learn English.
彼は英語を学ぶ事は簡単だと思っている。
上記のitは形式的な目的語です。前半だけ訳すと、「彼はそれを簡単だと思っている」となり、「それ」というのが、「英語を学ぶ事」で説明されている。
形容詞的な役割
形容詞的に用いる不定詞は、直前の名詞を修飾する働きを持っている。以下の例ではpenという名詞を修飾している。
I don’t have any pen to write the paper.
この紙に書くためのペンを持っていません。
I have a lot of homework to do.
私はやらなければいけない宿題がたくさんあります。
I’m looking for someone to help me with my homework.
私は宿題を手伝ってくれる誰かを探しています。
またこれらは関係代名詞を使って言い換えることができます。その際、意味的に「 should will 」などを補足する。
I have a lot of homework which I should do.
I’m looking for my friend who will help me with my homework.
直前の名詞を説明する。
I was surprised at his decision to become an actor.
私は彼が俳優になるという決定に驚かされた。
例外
It’s time to go. It’s time to chill out.
もう行く時間だ。 まったりとする時間だ。
副詞的な役割
名詞や形容詞を修飾する以外に、文や語句を修飾するのが「副詞的な働き」である。文の中で、主要な要因となる。
「~するために」という目的を表す。
以下では「新しい車を買う」という主要因が、「一生懸命働く」という動作の源泉となっている。
I’m working hard to buy a new car.
私は新しい車を買うために一生懸命に働いています。
感情の要因となる。
「彼女に会えたこと」が要因となり、「嬉しい」気持ちになっていることを表す。
I’m very happy to meet her.
彼女に会えてすごく嬉しいです。
判断の要因となる。
以下では、「彼がシェフになるだろう」根拠を不定詞で述べている。
He must become a chef to cook a great dish.
素晴らしい料理を作るなんて彼はシェフになるに違いない。
以下の決まり文句は、形容詞でその人の性質を表し、to不定詞ではそう判断させた要因を述べる。 It is + 形容詞 + of + 人 + to不定詞
It is kind of you to help me.
手伝ってくれるなんて、あなたは親切ですね。
結果を示す。
「never,only」など不定詞の前に置く事で、不定詞以下全体に影響ある文にすることができる。
He grew up to be a professional soccer player.
彼は成長して、プロのサッカー選手になった。
They separated, never to see each other again.
彼らは別れ、もう一度会うことはなかった。(二度と会わなかった。)
I ran to the restaurant, only to find it was crowded.
私はレストランに走ったが、込み合っている事がわかっただけだった。
SVO+to不定詞
「SVOの+to不定詞」では、Oはto不定詞の主語にあたる。4つのパターンがある。
誰々に~するように・・・
tell ~するように言う。命令する。
advise ~するように勧める。忠告する。
ask ~するように頼む。
expect/prefer ~してほしいと思う、期待する。
persuade 説得して~させる。
remind ~することを思い出させる。気付かせる。
warm ~するように警告する。
My teacher told me to study English very hard.
先生は私にもっと英語を一生懸命に勉強するように言った。
My teacher told me. I study English very hard.
私は先生に言われた。 私は英語を一生懸命に勉強する。
上の例の場合、meがto不定詞の主語にあたる。仮にmeを主格のIに換えた場合、2つの文に出来る事がわかる。
He advised me to study English more.
彼は私にもっと英語を勉強するように忠告した。
I will ask him to help my homework.
私は彼に宿題を助けてくれと頼もうと思う。
I expect you to come my birthday party.
私はあなたに誕生日会に来てほしいと思っている。
My parents persuaded my brother to go to school.
両親は弟を説得して学校に行かせた。
I reminded him to have a test tomorrow.
私は明日テストがあることを彼に思い出させた。
My teacher warmed me to study English very hard.
先生は私に一生懸命に英語を勉強するように警告した。
誰々に~してほしい。
I want you to study English very hard.
私はあなたに一生懸命に英語を勉強してほしい。
誰々に~させる。
allow / permit ~するのを許可する。
cause 結果的に~させる。
compel / force 無理やり~させる
enable ~することを可能にする。
get ~してもらう。
My parents allowed me to study abroad.
両親は私が留学する事を許してくれた。
His behavior caused me to laugh.
彼のしぐさに私は笑ってしまった。(結果的に笑わせた)
Flu compelled me to stay home.
インフルエンザが私を家にとどまらせた。
Her help enabled me to finish my homework.
彼女の助けが宿題を終わらせる事を可能にした。
I got him to go to the party together.
私は彼に一緒にパーティに行ってもらった。
誰々は~だと思う。
think / believe / consider ~だと思う。
feel ~だと感じる。
find ~だとわかる。
know ~だと考える。
understand ~だと理解する。
I believe you to be a genius.
私はあなたは天才だと思う。
意味上の主語
意味上の主語を置かない場合
I went to the library to meet my friend.
私は友達に会うために図書館に行った。
It is difficult to solve the problem.
その問題を解決するのは難しい。
My dream is to become a big.
私の夢は大物になることだ。
意味上の主語を明確にする場合
for 意味上の主語 + to不定詞
It is necessary for me to study English.
私にとって英語を勉強する事は必須です。
*人の性質を表す形容詞と共に用いられるto不定詞の時は of を使う→参照「前置詞 of」
It is kind of you to help me.
手伝ってくれるなんて、あなたは親切ですね。
否定語の位置
to不定詞を否定する場合は、toの前にnotやneverを置く。
He decided not to be late again.
He decided never to be late.
彼は二度と遅刻しないと決心した。
「~しないように」という意味を含める場合
in order not to不定詞
so as not to不定詞
She studied hard in order not to kick out this class.
She studied hard so as not to kick out this class.
彼女はこのクラスから落第しないように頑張って勉強した。
使役動詞・知覚動詞
make, let, have のような使役動詞と、see, hear, feel などの知覚動詞の場合は目的語の後にto不定詞は用いずに、動詞の原型を用いる。
make + O + 動詞の原型 (~させる)
let + O + 動詞の原型 (Oが~する事を許可する。)
have + O + 動詞の原型 (Oに~しれもらう)
see + O + 動詞の原型 (Oが~するのを見る)
hear + O + 動詞の原型 (Oが~するのを聞く)
feel + O + 動詞の原型 (Oが~するのを感じる)
知覚動詞には他にもwatch, listen to, notice(気付く), observe(気付く)などがある。
My teacher made me wait outside the classroom.
先生は私をクラスの外で待たせた。
My mother let me go to the night club.
母は私にナイトクラブに行く事を許した。
He had the doctor look at his arm.
彼は医者に腕を診てもらった。
I saw you go to the bar last night.
昨晩、あなたがバーに行くのを見たよ。
I heard him shout.
彼が叫んだのを聞いた。
I felt my classroom shake.
クラスが揺れるのを感じた。
使役動詞・知覚動詞の時でも、受動態にするとtoが必要になる。
I was made to wait outside the classroom by my teacher.
私は先生にクラスの外で待たせた。
You were seen to go to the bar last night.
昨晩、あなたはバーに行くのを見られた。
helpはto不定詞でも動詞の原型でもどちらでもOK
Can you help me (to) carry this box?
この箱を運ぶのを手伝ってくれませんか?
不定詞での時制
時制が一致する場合の不定詞
不定詞と述語動詞の時制の関係を見ていきます。以下の2つの文章は不定詞と述語動詞で表している時制は一致しています。上の文章では「彼が一生懸命に勉強している」のも、「そう見える」のも現在の状況です。この場合は現在形の述語動詞+to不定詞になります。
2つ目の文章では「彼が楽しくしていた」のも、「そう見えた」のも過去の同じ時です。この場合は過去形の述語動詞+to不定詞の形で表します。
時制が一致している場合は、to不定詞は動詞の原型を用いる。
述語動詞(現在形・過去形) + to + 動詞の原型
He seems to study hard.
彼は一生懸命勉強しているように見える。
現在(彼が勉強している/見える)
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He appeared to be happy last night.
彼は昨晩、楽しそうだった。
昨晩(楽しげな彼/見えた) 現在
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述語動詞よりもto不定詞が過去の場合
述語動詞よりもto不定詞が昔の事を表現している場合は完了形の形にする。
述語動詞(現在形・過去形) + to + have + 過去分詞
He seems to have created this desk.
彼がこの机を作ったらしい。
彼が作った 「~のようだ」と思っている現在
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He appeared to have been hurt in the car accident.
彼は交通事故でケガをしたようだった。
彼がケガをした 「~のようだった」と思った過去 現在
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進行形と受動態
進行形 to be + ~ing
She seems to be crying.
彼女は泣いているようだ。
受動態 to be + 過去分詞
I want to be embraced.
私は抱きしめられたい。
自動詞+to不定詞
言い換えもできる。
I happened to see my friend in a library.
It happened that I saw my friend in a library.
私は図書館で友達に偶然会った。
His injury turned to be real.
It turned that his injury was real.
彼の怪我が本当だとわかった。
come, get + to不定詞「~するようになる」の意味
I came to play beach volleyball.
ビーチバレーをするようになる。
We will soon get to like each other.
私たちはすぐにお互い好きになるでしょう。
be to +to不定詞
「be + to不定詞」 は助動詞のような働きをします。
be + to + 動詞の原型
【予定】 ~する事になっている。
【義務】 ~すべきである。
【可能】 ~できる
The next bus is to come to the bus station at 11 am.
次のバスがそのバス停に来るのは11時になっています。
Yous are to study English.
あなたは英語を勉強するべきです。
You were to play soccer last night.
昨晩、あなたはサッカーをプレイできたのに。
否定
Yous were never to study English.
あなたは二度と英語を勉強しなかった。
形容詞+to不定詞、too…to不定詞
形容詞 + to不定詞
I am happy to study English.
It is hard to play beach volleyball.
私は英語を勉強する事が楽しいです。
ビーチバレーボールをプレイするのは難しいです。
too….to不定詞 ~するには…しすぎる。(so…that 否定 で言い換えられる。)
The kimchi is too hot for me to eat.
The kimchi is so hot that I can’t eat..
このキムチは私が食べるには辛すぎます。
形容詞 + enough + to不定詞
形容詞 + enough + to不定詞
~するのに十分な・・・
とても・・・なので~
形容詞の後にenoughを置く事に注意
「so + as to不定詞」 でも言い換えができる。
「so + 形容詞 + that~」 で言い換えができる。
He was kind enough to take my stuff.
He was so kind as to take my stuff.
He was so kind that he took my stuff.
彼は親切なので私の荷物をもってくれた。
These fruits are sweet enough to make some cakes.
These fruits are so sweet as to make some cakes.
それらのフルーツはケーキを作るには十分な甘さだ。
These fruits are so sweet that we can make some cakes.
それらのフルーツは十分甘いので私たちはケーキを作る事ができる。
so as to不定詞、in order to不定詞
目的をはっきり言うために用いる「so as to不定詞、so as to不定詞」
I studied so hard so as to pass the examination.
I studied so hard in order to pass the examination.
私は試験をパスするために一生懸命勉強した。
否定「~しないようにするために」
I left early so as not to be late the class
I left early in order not to be late the class
私はクラスに遅れないように早く出発した。
疑問詞+to不定詞
how to どう~するのか
who to 誰を~するのか
what to 何を~するのか
where to どこで~するのか
when to いつ~するのか
I don’t know how to play cricket.
私はどうやってクリケットをプレイするのか知らない。
I am thinking about who to invite to my home party.
私は誰をホームパーティに招待するか考えている。
I have not decided what to do next.
私は次に何をするか決めかねていた。
I have no idea where to get a true love.
私はどこで本物の愛を手に入れたらいいのかわからない。
Do you know when to stat the bus?
バスがいつ出発するのか知っていますか?
to不定詞の慣用表現
To tell the truth, I was falling in love with you.
実を言うと、あなたに一目ぼれしてしまった。
to be honest 正直なところ
so to speak いわば
needless to say 言うまでもない事だけど
to be frank with you (あなたに)率直に言うと
to be brief 要するに
to begin with まず第一に
to make matters worse なお悪いことに
to say nothing of it (それ)は言うまでもなく
not to say liar (うそつき)とは言えないまでも
to be sure 確かに
to不定詞の省略
to不定詞以降を繰り返す場合は「to」を残して省略できる。
Would you like to go to the Italian restaurant?
イタリアンレストランに行きませんか?
I’d love to!
是非いきたいわ!
⇒ 正確には応える場合は以下のようになる
I’d love to go to the Italian restaurant.
to be の場合はbeも残す。
He is not a good soccer player, and he doesn’t even try to be.
彼は良いサッカー選手ではなく、そうなろうともしていない。
⇒ 正確には、
….he doesn’t even try to be a good soccer player.


