エナジードリンクを展開するレッドブルの戦略がかっこいい。レッドブルがサポートしているのは「チャレンジする人々」自らの体を使って新境地を開拓している人達だ。だからスポンサードは、メジャースポーツからマイナースポーツまで幅広く、アメリカの大学ではスケートボードやスノーボードのクラブなんかも支援している。昔からちょっとマイナーな、アドベンチャー的な要素があるスポーツは、ほとんどレッドブルだったような気がする。ホームページを久々に見たら、えらいカッコ良かった。
http://www.redbull.com/jp/ja
支援するスポーツと一緒にチャレンジを続ける姿勢
レッドブルの戦略は、自らの体を使って何かにチャレンジする人達と共に歩む事にある。だから危険なスポーツや、モータースポーツなんかが多い。スケボーやサーフィン・スノーボードなんかのエクストリーム系のスポーツなんかにも強い。また空を駆けるパラグライダーとか、冒険の要素があるスポーツなんかも。
そうしたチャレンジングな人達をサポートして、自らも挑戦者的なイメージを植え付けていると言える。だからアメリカなんかだと、大学生がテスト前の徹夜のお供にしているし、プログラマにとっては必需品となっている。
エネルギッシュなイメージと、疲れとか眠気に負けないみたいな、己に打ち勝つイメージが浸透している。
さらにスポンサードはカルチャーへ拡大
最近では音楽事業やアート、ダンスなんかにも進出しているレッドブル。以前から横乗り系のエクストリーム・スポーツとロックミュージックなんかは相性が良かったし、YouTubeのオフィシャルページでは結構プロモーションが行われていた。「スポーツとチャレンジ精神」のコンセプトで作り上げられたブランディングから、さらに発展させてその範囲を広げようとしている。
スケール感が半端ない！
スノーボードには早くからスポンサードしてたけど、ショーン・ホワイトの動画を見たい時は（下の動画）、ハッキリ言って勝てないと思った。日本人は体が柔軟で体操競技とかに強いから、スノーボードのハーフパイプなんか日本人向きな競技だと思う。だけど、この動画にあるような規模で練習をされたら、日本人は勝てないよ。資本主義の原則に従うしかないのねってなっちゃう。プロモーション用かもしれないけど、こんな練習をしょちゅうしてるらしいからね。レッドブルのこうした感動を与えるようなプロモーションは、すごいなあと思う。
リポビタンDはどこへ行く？
一方、レッドブルが生まれた頃、アジア市場でエナジードリンクといえば大正製薬の「リポビタンD」だったが、一体どうしているかというと、未だにスポ根キャラを使った汗臭いCMを垂れ流し。一体誰に見せてるの？イメージ戦略は全くと言っていい程変わっていないし、ブランディング戦略ゼロな企業。。。
2012年度、リポビタンDは６〜７億本数の売上に対して、レッドブルは52億本の売上。いくら国内で過半数のシェアを取っているリポビタンDとは言っても、これから少子高齢化が最も進む日本で先細っていくのは目に見えている。このまま終わってしまうのかリポビタンDよ。
ちなみにスノーボード競技でオリンピックに出場するショーン・ホワイトは、前人未到の三連覇に挑む。動画は「ダブルコーク1440」を練習するショーン。ここでも半端ない環境で練習している。ショーンの出場するハーフパイプは2月11日。三連覇に期待！
GoPro Shaun Flippin White Training Session… 投稿者 ilove-sports
『レッドブルについて』
レッドブルの歴史は、タイで開発された「Krating Daeng」というエナジードリンクが基になっている。タイではあまり人気がでなかったが、オーストラリア人のディートリッヒ・マテシッツがこのエネジードリンクの国際的販売権を獲得し、1987年に「レッドブル」として売り出した事に始まる。開発時には、アジア市場で圧倒的な人気を誇っていた「リポビタンD」を相当参考にしたそうだ。
今や、世界160か国以上で販売され、エナジードリンクとして売上・シェアともに世界で第1位。2012年には全世界で52億本が消費された。
