『ハピネス』

【監督】 トッド・ソロンズ
【出演】 フィリップ・シーモア・ホフマン,ジェーン・アダムス
【公開】 1998年 米 134分
【受賞】 カンヌ国際映画祭で国際批評家賞
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

精神科医の夫と結婚し子供にも恵まれた主婦のトリッシュ。作家として成功している独身のヘレン。そしてミュージシャンを目指し職を転々としているジョイ。優秀な夫と家庭を築いている長女トリッシュは常に妹達を見下している。自分こそが幸せであると。一方でヘレンは普通の家庭の主婦という立場に甘んじるトリッシュを見下していた。そして自由に生きるジョイはやさしい心を持っているが、男を見下している部分があった。こうした三姉妹を中心にとんでもない事が明らかになっていく。

トリッシュの夫は実は少年しか愛せない変態だった。少年雑誌を買って、車の中でオナニーする事が幸せなひと時だった。しかも息子の友達が泊まりに来た際に、欲望を抑えきれず犯してしまうほど。

ジョイは交際を断ろうと思っていた見た目のさえない彼氏に、「俺のことをオタクだと思ってるんだろう?俺を糞だと思ってるんだろう?でもなお前が一番糞だ!」と罵声を浴びせられ、逆にこっぴどく振られてしまう。

ビルのセラピーを受けているアレンという男もド変態。同じマンションに住むヘレンに恋していながら、想いを打ち明けられず、変態行為に走っていた。それはヘレンに電話をして、猥褻な言葉を吐きながら自慰する事。

それぞれに密やかなハピネス(幸せ)があり、不幸がある。いや不幸はまだまだ続く。そして小さなハピネスもやってくる。

レビュー

人の欲望がむき出しに描かれている作品。でもそれって誰もが持っている自分だけで秘めている自慰行為のようなもの。それをあぶりだしているのがこの作品。確かにこうした傾向に人はあるよねえていう場面が沢山でてくる。人の欲望とはわからないものだ。一見ストレートのように見えて両刀使いだったり、ゲイだったり。少年好きだったり熟女好きだったり。人の欲望とは本来見えないものだから、それが表面化した時、誰もが変態と呼ばれるようになるけど、実は人間なんてみんな変態なんだよね。そして幸せなんて自分勝手な、自慰行為みたいなものだよねって事。強烈なブラック・ユーモアとブラック・ジョークに彩られた相当な異色作。いやーー笑える!

 

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