『ONCE ダブリンの街角で』

2013/12/17

【監督】　ジョン・カーニー
【出演】　グレン・ハンサード,マルケタ・イルグロヴァ
【公開】　2007年　アイルランド　87分
【受賞】　第80回アカデミー賞歌曲賞、2003年サンダンス映画祭観客賞
【ジャンル】　青春映画

青春っていいよね、音楽も！

あらすじ

ダブリンの街角で、ストリート・ミュージシャンをしている男。道端で雑誌や花を売っている女。彼らは路上で出会い、そして親しくなっていった。

そんなある日、男が掃除機の修理が出来る事を知った女は、掃除機をもって路上に現われる。男は驚きながらも、女の素直なところに惹かれていく。彼女がいつもピアノを弾かせてもらうという楽器店に立ち寄り、彼女のピアノを聴いた男は、自分の書いた曲を一緒に演奏する。すると２人のセッションは予想以上に美しいハーモニーを奏でた。

男は年老いた父と暮らし、別れた恋人に未練があった。女は娘と母と暮らす移民で、とても貧しかった。そして女には、故郷に夫がいた。

音楽を通じ、徐々に距離を縮めていく２人。自分の音楽に徐々に自信をもつようになっていく男。そして男はロンドンへ渡る決心をする。そのためのレコーディングしたいと女に提案する。そして彼らは急造のバンドを結成し、レコーディングを行った。寄せ集めのバンドに始めはエンジニアもあきれるが、彼らの音楽に惚れ、最後は一緒に仕事できて良かったと言って分かれていく。

レビュー

青春とちょい恋愛、それをキレイな本当にキレイな音楽が色付けしてる、静かな作品。プロのミュージシャンを目指している彼の音楽を聴く人達が、だんだんその音色に酔っていくのが、大袈裟ではなく、でも確実に影響を与えていて、見ているこっちまで応援したくなる。

【ネタバレ】　ラストで出来上がったＣＤを女に手渡して、男は旅立っていく。それが別れなのか、どうかはわからない。後日ピアノが彼女の元に届く。それは男からのはっきりとしたメッセージ。音楽だけは続けてほしいという。作り上げたＣＤは、一緒になって一生懸命作った証。これだけ僕らはやれたんだから、これからもどんな辛い事があっても、きっと乗り越えていけるよ、みたいな証なんだと思う。お互いの夢に向かってがんばろうという。