【監督】 ブライアン・デ・パルマ
【出演】 ケヴィン・コスナー,ショーン・コネリー,ロバート・デ・ニーロ
【公開】 1987年 米 119分
【受賞】 第60回アカデミー賞 助演男優賞、第45回ゴールデングローブ賞 助演男優賞
【ジャンル】 マフィア
あらすじ
1920年代に始まる禁酒法は闇酒場を横行させ、犯罪組織に酒の密造と密輸により莫大な利益をもたらしていた。そしてアメリカ第三の都市シカゴでもそれは同じであった。この街ではニューヨークからやってきたアル・カポネが街の最高権力者として幅を利かせていた。彼に逆らえる者など、シカゴには例え警察であろうと、政治家であろうといなかった。しかもギャングたちの縄張り争いは次第にエスカレートし、マシンガンや手榴弾を用いた過激なものとなっていた。そうした市民の生活を脅やかす状況に、特別捜査官であるエリオット・ネスが立ち上がる。
野心家の彼は、周囲が及び腰である中、正義を信じる仲間とともにアル・カポネに立ち向かっていく。摘発を繰り返し、カポネの帳簿を手に入れ、カポネを追い詰めていく。しかし犯罪の証人として摘発する人物はことごとく暗殺され、またネスの家族にも危険が迫る、一進一退の攻防が続く。
そして勝負は法廷へと続く。
レビュー
実際にシカゴで起こったマフィアと特別捜査官の攻防を描いたノンフィクション。この時代のシカゴではアル・カポネ自身が法律であって、政治家であろうが警察であろうが、すべての人が彼に従っていた時代に、それに立ち向かおうとする精神力は、半端でないと思う。何しろ、周りすべてが敵のようなものだ。その中で任務とはいえ、戦っていく様は普通の精神ではできない。余程の決心がない限り。
この映画の監督は「ミッション:インポッシブル」の監督である、ブライアン・デ・パルマ。彼が描く作品には、セクシーさが漂っている。それはきっと正義だろうと悪であろうと、人物へのリスペクトする姿勢で描かれているからだと思う。アル・カポネはその自信に満ちた人物像を、あおって撮影することで誇張し、悪は悪でも、その中でちゃんとヒーローとして捕らえる。一方でネルの地道だが、真っ直ぐな精神を、真っ直ぐにカメラで捉え、彼の真っ直ぐな姿勢を正面から受け止めるようにして映し出している。単純なことだけど、そうした事の積み重ねで、男の生き様みたいなものを印象付け、色気となって伝わっているんだと思う。
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