『硫黄島からの手紙』

【監督】 クリント・イーストウッド
【主演】 渡辺謙,二宮和也,伊原剛志,加瀬亮,中村獅童
【公開】 2006年 米 141分
【受賞】 第79回アカデミー賞 音響編集賞
【ジャンル】 戦争

予告編

あらすじ

東京都小笠原諸島硫黄島。戦時中に書かれた、届くことのなかった手紙が発見された。それは、戦時中にこの島で戦った男達が、家族に宛てて書いた手紙だった。
敗戦濃厚な太平洋戦争末期。。小笠原方面の最高指揮官・栗林忠道陸軍中将が硫黄島に赴任する。本土防衛の最後の砦として、そして未来の日本のためにも、なんとしても敵兵の進行を、ここ硫黄島で食い止めようと意気込んで赴任してくる。またそれまで理不尽に繰り返されていた、体罰を戒める栗林忠道陸軍中将の姿勢に、今までのどの指揮官とも違う感じを受ける兵士たち。この出会いによって、これまで硫黄島での日々に絶望を感じていた西郷陸軍一等兵には新たな希望の光を感じていた。そして生きて帰る事を誓う。

1945年2月19日、ついにアメリカ軍が硫黄島に上陸してくる。その圧倒的な兵力を持ってすれば、5日で占領されてしまうだろうとみられたいた硫黄島での戦いは、実に36日間にも及ぶ歴史的な激戦となった。

レビュー

こういう作品を、日本ではなくてアメリカが制作した事が素晴らしいと思った。この映画では、戦時中の日本兵の生き様や、精神構造が正しく描かれている。史実としての価値があると思う。私達はかろうじて戦時中の様子を理解している世代である。戦争を経験したおじいちゃんやおばあちゃんの世代とのつながりがあったからだ。しかし、今後の世の中ではそうしたふれいあいもなくなっていき、史実を知るにはこうした作品に触れるしかなくなる。映画はこうした役割も担っている。だから娯楽作品として楽しむ以上に、価値があるのだと思う。

ただこうした作品を日本ももっと制作していくべきだとも思う。敵国であったアメリカがこれだけ素晴らしい作品を作ってくれるのだから(もちろんクリント・イーストウッドという偉大な監督がいてこそだが)。ある意味ではもっと国が、この映画産業というか、映画を教育面から捉えて、バックアップしていくのも必要なことだなと思う。ハリウッドのようなビジネスとプロパガンダと技術とすべてを兼ね備えるような、大々的な環境までを整えるのは無理だとしても。少なくとも日本映画が一つになって取り組んでいけるような環境を整えて、古き良き日本映画時代を取り戻して、世界にも発信していけるようになってほしいものだ。

 

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