『ダンサー・イン・ザ・ダーク』

【監督】 ラース・フォン・トリアー
【出演】 ビョーク,デヴィッド・モース,ピーター・ストーメア,カトリーヌ・ドヌーヴ
【公開】 2000年 デンマーク・独 140分
【受賞】 第53回カンヌ国際映画祭 パルム・ドール
【ジャンル】 人間ドラマ

世の中に正義って本当にあるのだろうか。

予告編

あらすじ

舞台はアメリカの片田舎。チェコからやってきた移民のセルマは、女手一つで息子ジーンを育てながら工場で働いていた。貧乏ではあったが、工場での仕事は、友人に囲まれて楽しいものだった。しかしセルマは先天性の病気のため視力を失いつつあった。しかも息子のジーンも手術を受けないと、同じように将来視力を失う可能性があった。セルマはそれを秘密にしつつ、手術費用をこつこつと貯めていたのだった。彼女にはミュージカルという趣味があった。アマチュア劇団で稽古をしたり、仕事帰りに友人キャシーとハリウッドのミュージカル映画を観る事が唯一の楽しみだった。

そんな日々の中でも、視力はどんどん弱くなっていき、ついには仕事でミスが出るようになり、工場をクビになってしまう。時を同じくして、今度は手術代として貯めていた金を、親切にしてくれていた警察官ビルに盗まれてしまう。セルマは金を返してほしいと願い出るが、そうこうしているうちに、事故でビルが死んでしまう。真面目にこつこつと生きてきた、セルマの運命は。。。

レビュー

もう二度と観たくない映画の筆頭が、この映画だ。痛い、痛すぎる物語だ。映画館で観た時に、周囲から聞こえてきた鼻水交じりの嗚咽が、今も蘇ってくる。それくらい映画館で泣いている人がいた。やるせない物語で、どうすることもできない、歯がゆさがある。「レディバード・レディバード」のように、観終わった後に感情の持って行き場がなくて、苦しかった。

作品自体は、ミュージカルのような歌があり踊りがあるが、普通のミュージカル映画のように邪魔に感じることがなく見れた。たぶん、ミュージックビデオのように編集されているので、飽きずに見れたからだと思う。それとやはり本物の歌手が歌っているだけに、その表現力は圧倒的。やはりビョークという唯一無二の存在がなければ、この映画は生まれなかった。それくらいビョークが圧倒的な存在感を魅せているのがこの作品。

 

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