『友だちのうちはどこ?』

【監督】 アッバス・キアロスタミ
【出演】 ババク・アハマッドプール
【公開】 1987年 イラン 85分
【受賞】 1989年ロカルノ国際映画祭 銅豹賞・FIPRESCI賞特別賞・エキュメリック審査員賞特別賞
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

イラン北部のコケールという村にある小学校で、モハマッドが先生にひどく怒られている。宿題を指定されたノートではない紙に書いてきたからだ。「今度もう一度やったら退学だ」と先生は言う。学校が終わり、モハマッドの隣に座っていたアハマッドが家に帰って宿題をやろうとすると、モハマッドのノートを持って帰ってきてしまった事に気がつく。彼はこのままではモハマッドが退学になってしまうと、なんとかノートを返しに行こうとする。母に言うと、「宿題をやってから遊びに行きなさい」と取り合ってくれない。そこで母の隙を見て、アハマッドは家を抜け出す。

そしてモハマッドが住んでいる隣村のポシュテに走って向かう。山を越えてやっと辿り着いたポシュテ。しかし、やっと着いたモハマッドの家で尋ねると、モハマッドはコケール村に行ったという。アハマッドは、急いでまた自分の住むコケール村に走って戻る。

コケール村に着くと、おじいさんに家から煙草を持って来るように言われてしまう。数々の大人達に翻弄されているうちに、とうとう夜になってしまい、ノートは渡せずじまい。ピンチに立たされたアハマッドは、解決策を考える。

レビュー

なかなか子供の気持ちとか行動原理を「大人は判ってくれない」ものだ。大人が子供に対してだけではなくて、大人同士だってなかなか分かり合えないものだと思う。僕の今住んでいるカルフォルニアでは、移民がたくさんいる。メキシコ系とアジア系と。そうすると、言葉が通じないのが当たり前というか、前提として母国語が違うという認識があるので、相手の言う事を理解しようと心がける。なので余計な時間がかかってしまうけど、より深く相手の事を理解しようと、自然と心がけているように感じる。なかなか一言で相手の言おうとしている事の真意を見抜くのは、至難の業だ。言葉だけでなく行動でも同じ。一側面だけを見て判断するのは、誤解や思い込みを生んでしまう。

純粋なお話だけにストーリーを通して切なくなってくる。ただ目的に向かって行動する純粋な子供の気持ち、行動原理は、大人が忘れてしまっている大事なものを教えてくれる。

 

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