【監督】 ロマン・ポランスキー
【出演】 ナスターシャ・キンスキー,ピーター・ファース
【公開】 1979年 英・仏 171分
【受賞】 セザール賞 作品賞・監督賞・撮影賞、アカデミー賞 撮影賞・美術監督・装置賞・衣装デザイン賞
【ジャンル】 人間ドラマ
愛を貫くのは難しい。そして人を狂わせる。
あらすじ
19世紀の末、イギリスの地方にある村で、なまけ者の行商人ジョンが、ある牧師に声をかけられる。彼は地方の歴史を調べており、ジョンの家系が実は伯爵家の末裔だという事を知らせる。早速娘であるテスをダーバヴィルの邸に送りこみ、名のりをあげて金銭的な援助を受けようと考える。家族の為にダーバヴィル家を訪れるテス。しかしその家の息子アレックは、美しいテスを見るなり夢中に、テスを無理やり森の中で犯した。アレックの情婦になってしまったテスは、ある夜明けにダーバヴィル家から逃げ出し、両親のもとに戻っていった。やがてアレックの子供を産む事になるが、わずか数週間でその子は死んでしまう。
新たな牧場で心機一転働き始めるテスは、その農場で牧師の息子エンジェルと知り合い恋に落ちる。まじめで静かな青年であるエンジェルはやがて正式に結婚を申し込むのだが、過去を隠しているテスはその申し出を断り続ける。そしてテスはすべてを打ち明けるべく、手紙を書いて彼の部屋のドアの下に滑り込ませた。しかしその後も変化のないエンジェルに、自分を受け入れてくれたと思ったテスは、結婚を承諾する。しかし結婚式前日になって、エンジェルはその手紙を読んでいなかった事が発覚し、過去を打ち明けたテスを置いて姿を消してしまう。
残されたテスは実家に戻るが、父が死に家計は火の車。仕方なくアレックに救いを求め、また彼の情婦となるのだった。しかしそこへ悔い改めたエンジェルが尋ねてくる、真実の愛を求めて。
レビュー
恋愛におけるタイミングってホントある。あとになって考えてみると、運命としか思えないようなタイミングのずれ、勘違いによるずれとか。このお話は、実話を元にした小説が原作だが、いつの時代も男女がわかりあうのは難しいということだ。これだけ通信技術が発達した現代でさえも、わかりあえない男女がどれほどいる事か。
この物語での結末は、例えば「マディソン群の橋」とは真逆の選択をしている。自分を抑えることなく、感情に従って行動する。果たしてどっちが幸せなのだろうか。この物語では真実の愛を選択している。例えば「愛のコリーダ」では、その真実の愛を永遠にすべく定は行動する。少なくとも、愛に対して情熱的なのは、いつの時代も女性であるという事は、言えるようだ。
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