【監督】 小津安二郎
【出演】 笠智衆,原節子,月丘夢路
【公開】 1949年 日 108分
【ジャンル】 人間ドラマ
あらすじ
曽宮周吉は大学教授をしながら、鎌倉に娘の紀子と二人で住んでいた。早くに妻を亡くし、それ以来娘の紀子に面倒をかけてきた周吉は、紀子が婚期を逃している事が気がきでならなかった。紀子は27歳。しかし紀子は結婚に乗り気でない。理由は父の存在。自分が嫁に行ってしまったら父が一人になってしまう。父をかばう気持ちと、父との生活に幸せを感じていた事で、結婚に踏み切れずにいた。父は何とか紀子を結婚させようと、自分が再婚するつもりである事を伝える。もちろんその気はない。紀子はやっと結婚について前向きに考えるようになっていく。
レビュー
何よりも原節子だろう。日本を代表する美人女優として戦前から戦後にかけて活躍した。背筋の伸びた堂々とした姿勢に、はっきりとした物言い、そして何よりも品がある。それでいて色気も備えているので、これは当時人気あるのが今での理解できる。彼女の笑顔は現代の人にはない笑顔だなと思った。特に口元が大きく横に開いて、満面の笑顔とは、この事をいうんじゃないかと思わせる笑顔だ。
主人公の紀子がおじさんの再婚に関して、「汚らしい、不潔よ」というコメントをしている。もちろん時代でもあるし、一概に言えないけど、なんかいいなと思ってしまった。別に処女がいいわけではなくて、気持ちの上でそう思っている事がいいなと思った。

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