【監督】 リュック・ベッソン
【出演】 ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ
【公開】 1997年 仏・米 126分
【ジャンル】 SF
ワンシーン
story
1914年、ナイルの神殿を調査していた考古学者が、壁画に書かれた絵から火・水・土・風の4つの要素と、5番目の要素となる「何か」の謎を解こうとしていた。しかしそこに突然、宇宙船に乗った異星人が現れ、4つの要素である石を持ち去ってしまう、「300年後に再びやって来る」事を言い残して。
そして2214年、地球に接近しつつある巨大なエネルギー体が確認される。神父コーネリアスはそれが地球を滅ぼす悪の生命体である事、そして300年前に持ち去られた4つの石が必要である事を宇宙連邦評議会で提言する。ひょんな事から、元軍人で現在はタクシードライバーをしているコーベンがこの騒動に巻き込まれ、4つの石をめぐる攻防の中心で奮闘していく。果たして5つ目のエレメント(要素)とは・・・
review
リュック・ベンソン監督は、この映画を撮りたいがために映画監督になり、この作品の費用を稼ぐために、それまでの作品作りをしていたと言われる、監督思い入れの作品である。着想したのは子供の頃というから、筋金入り。そんな訳で、奇想天外なキャラクターや世界観が描かれている。
基本的にはSF映画だとして、リアルなCGを駆使した美しいシーンがあるかと思えば、宇宙人はとにかく70年代のSFのような着ぐるみで登場したりと、シリアスなのかギャグなのか、その世界観に困惑するはず。つまり、スター・ウォーズとインディ・ジョーンズとブレードランナーを足してフランス人が作ったら、こんなのできましたって感じ。ただ圧倒的に違うのはファッションセンスと音楽のセンスが抜群だという事!これは衣装がジャン=ポール・ゴルチエ、音楽がエリック・セラだから当然。単にハリウッドで作ってもこうはならない。
ダイハードのキャラそのままなんだけど、ブルースウィルスは禿げてても、なぜかかっこいい。不器用で真っ直ぐな男は、男から見てもやはりかっこいいという事が再認識できる。いやそれよりも、キャラが際立っていたのがコーネリアス神父役のイアン・ホルム。このおじいちゃん、愛嬌のある顔してて、結構大作で見かける。メジャーな作品だけでもエイリアン、未来世紀ブラジル、ロード・オブ・ザ・リング、デイ・アフター・トゥモロー、アビエイターと出演している。この作品でもいい味出してた。
そしてミラ・ジョヴォヴィッチ。この役で大スターになっていく訳だけど、神秘的な顔つき特に目の色と形が独特で、役柄の細胞から作られた美しい女性にピッタリだった。なんでも一度ミラ・ジョヴォヴィッチはオーディションに落ちて、納得が行かずに監督の元に押しかけたそうだ。そして見事に役を勝ち取っただけでなく、監督と結婚までしてる。すぐ離婚したけど。この作品にかける情熱が半端でなかった事を思わせるエピソードだけど、どんな手を使っても、役をもぎ取ろうとする執念はさすがだ。
売り上げランキング: 2,843

![フィフス・エレメント [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61KMWZXMlXL._SL160_.jpg)

