【監督】 黒澤明
【出演】 三船敏郎、志村喬、加東大介、木村功、千秋実、宮口精二、稲葉義男
【公開】 1954年 日本 207分 白黒作品
【受賞】 1957年 第29回アカデミー賞 美術賞・衣裳デザイン賞、1954年 ヴェネチア国際映画祭 サン・マルコ銀獅子賞
【ジャンル】 アクション
あらすじ
物語は海賊と化した野武士が、ある村を標的とし略奪を繰り返している事に始まる。我慢の限界であった村人は、村を守るために侍を雇って、野武士を退治する事を決心を。こうして集められたのが7人の侍達。そして侍達と村人の村を守るための戦いが始まる。
感想・見所
この映画は、黒澤明監督の最高傑作とも、日本映画史の最高傑作とも言われている作品。海外の多くの映画人に影響を与えた作品でもある。実際、僕も初めて観た20歳頃すごい衝撃を受けた。それまで子供の頃から、ハリウッドの大作映画で育ち、アクション映画やスペクタクルな作品は多数観てきたが、それらの作品がまるで小作に感じられるような、インパクトのある作品だった。
戦いのシーンのリアリティと、ストーリー展開やキャラクターの描き方のうまさに、どんどん引きこまれた。この作品に出会った事で、他の黒澤明作品を見るようになった。またそれまで敬遠していた白黒映画を観るようになったのも、この作品に出会ってからだった。いい作品とは白黒・カラーに関係なく、また古い・新しい作品に関係なく、色あせない力強さがある事を知りました。
見所は2つある。1つは最後の戦いのシーン。雨の降る村を舞台に繰り広げられる戦いは、カメラ数台による同時撮影が行われたそうで、臨場感とスピード感のある戦いが半端ない。もちろんCGなどない時代で、実際にけが人が相当出たんじゃないかと思う。スパルタ軍を描いた「300」の戦闘シーンにも度肝を抜かれたけど、この作品のCGなしのリアルな戦いは、後世に間違いなく残る傑作シーン。
もう1つは「雨」。激しく降る雨が戦いの凄まじさをうまく演出していると思う。実際、雨をより強調するために、墨を入れた黒い雨を降らせていたそうだ。水たまりで戦うシーンが印象に残っているのも、水の存在を強調しているからなんだな、きっと。
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