『E.T.』

【監督】 スティーブン・スピルバーグ
【出演】 ヘンリー・トーマス、ドリュー・バリモア、ピーター・コヨーテ
ディー・ウォレス、ロバート・マクノートン
【公開】 1982年 米 115分
【受賞】 第55回アカデミー賞 音響効果賞・視覚効果賞・音響賞・作曲賞
【ジャンル】 ファンタジー
予告編

あらすじ

地球に調査にやってきた宇宙人。その中で1人の宇宙人だけがUFOに乗り遅れて、地球に取り残されてしまう。その宇宙人(E.T.)と、少年少女との交流を描いた作品。数多くの作品で獰猛な宇宙人が描かれている中、少年少女との心温まる交流をする、心優しい宇宙人像を作り上げた作品。

感想・見所

子供の頃に描いていた宇宙人像は、大きく分けて2つある。1つはプレデターのような獰猛で野蛮な宇宙人。とにかく人間離れした不気味で気持ち悪い感じ。それともう一つがE.T.やグレムリンのようなかわいげのある宇宙人。後者はどちらかというと、ペットとかぬいぐるみのイメージが強かった。割合的には圧倒的に敵対する宇宙人像の方が多く、E.T.はむしろ珍しく、友好的な宇宙人として描かれている。それだけにインパクトも強かった。

ありえないくらい大きな月をバックにして、自転車で空中を飛んでいくカットは、驚くべき想像力だと思う。スピルバーグが他の監督と決定的な違いを見せ付けた1カットだと思う。

もし今後、宇宙人との交流があるとしたら、私達はどう接するのだろうか。もちろん接触の仕方にもよる。「インデペンデンス・デイ」のように一方的に攻撃をしかけてくる場合もあるだろうし、「コンタクト」のように何かしらのメッセージだけを一方的に送ってくるだけかもしれない。この作品のようなE.Tが初めに交流したのが大人だったとしたら、交流の仕方はもっと形式的なものになっていただろし、そこに友情は生まれなかっただろう。子供の純粋な心が、きっとこうした交流には必要なんだというメッセージでもあるのかもしれない。

 

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