『ダークナイト ライジング』

【監督】 クリストファー・ノーラン
【出演】 クリスチャン・ベール,マイケル・ケイン,ゲイリー・オールドマン,アン・ハサウェイ,モーガン・フリーマン
【公開】 2012年 米 165分
【ジャンル】 アクション

これが悪の圧倒的な力というものだ。正義がいつも絶対的に強い訳ではない。

予告編

あらすじ

ゴッサムシティでの死闘から8年後。ウェインはハービー・デントの罪を被る事によって、ゴッサムは新たな「デント法」の下、平和を享受していた。ウェインは心身共に傷つき疲れ果て、バットマンも実質、引退していた。ある夜、ウェイン邸でクリーンエネルギーのチャリティパーティーが開かれた。そこでウェインは謎の女によって指紋を盗み出される。彼女の名はセリーナ・カイル。そして、その背後には「ラーズ・アル・グール(影の同盟)」からの教えを受けた、ブルースにとって兄弟子に当たるベインという男の存在が明らかになった。その時にはすでにベインは計画を実行すべく動き出していた。そしてそれはすぐさま実行される。

バットマンへの復帰を余儀なくされたウェインは、セリーナに案内を依頼し、ベインとの直接対決に挑むのだが、ベインの圧倒的な戦闘能力に圧倒的な力の差を見せ付けられ敗れてしまう。そして異国の地下牢獄へと幽閉されてしまうのだった。

一方、ベインは着々と計画を実行しつつあった。ゴッサム・シティは隣国との交通手段も立たれ、独裁都市国家へと変貌させられていた。そして支配層への反感を国民に炊きつけ、刑務所の囚人を開放し、貧困層の共感を得ていた。しかしベインの真の狙いはゴッサムシティの破滅だったのだ。それを見抜いていたゴードン警部は、ひそかに行動を開始していた。そしてウェインも奈落の底から這い上がろうとしていた。

レビュー

正義が完全にとことんまで敗れる様を描いた珍しい作品だ。バットマンはなす術もなく、こてんぱんにやられ、街はあっという間にベインの手に落ちていく。ここまで徹底的に描かれると逆に気持ちがいい。もちろんバットマンの兄弟子という設定で、強さの証明にもなっているが、その力は圧倒的だった。この作品までは心理描写にこだわりをみせていたが、この作品のベインにはそんな情けなど通用しない、強い信念をもった悪が描かれてる。それはまるで自爆テロを決行しようとしているテロリストだ。もっとも恐ろしい敵の形態は、自らの命を顧みることなく相手に向かってくることだとされるが、戦時中の特攻隊のように。死をも恐れぬ男はまさに最強の力を手にしている事になる。
またこの作品では大規模なアクションが展開されている。これはノーラン監督にしては珍しい演出だなと思っていたが、しっかりと次回作スーパーマン「マン・オブ・スティール」に生かされていたので納得だ。

 

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