『眺めのいい部屋』

2013/11/28

【監督】　ジェームズ・アイヴォリー
【出演】　マギー・スミス,デンホルム・エリオット,ジュディ・デンチ,ヘレナ・ボナム＝カーター,ジュリアン・サンズ,ダニエル・デイ＝ルイス
【公開】　1986年　英　117分
【受賞】　1987年アカデミー賞脚色賞・衣装賞・美術賞
【ジャンル】　恋愛

常識に囚われず、何が正しいのか何をしたいのか自分で考える事。

予告編

あらすじ

英国中産階級の令嬢ルーシーは、年上の従姉シャーロットに付き添われ、イタリアのフィレンツェを訪れる。眺めのいい部屋を予約したはずのペンションだったが、部屋は中庭に面していた事にがっかりする。苦情を言っているのを聞いたエマソンは息子ジョージと泊っている眺めのいい部屋と交換してもいいと、申し出る。エマソン親子はイギリスの階級意識に束縛されない自由な考えの持ち主であった。しかし階級意識の高いシャーロットは一度はこの申し出を断る。しかし居合わせた牧師に説得され、結局申し出を受ける事にする。

即日、ルーシーは街でケンカしているのを見て、失神してしまう。そこに通りかかったジョージが彼女を抱え介抱する。この時から２人のには特別な感情が芽生えていた。一緒にピクニックに出かけたある日、ジョージはルーシーの唇を奪う。しかし２人の仲に気づいたシャーロットは急遽ルーシーを連れてイギリスに連れ帰ってしまうのだった。数ヵ月後、ルーシーは、高い教養の持ち主である男性と婚約するのだが。。。

レビュー

イギリスは未だに階級社会が残っている国だ。日本人にはわかりにくいが、鍛冶屋の子は鍛冶屋といった感じで。紳士の国でもあるが、その分プライドも高い。階級意識はそうした事から色濃く残っていると言える。過去の日本にも身分制度があったので、ある時期までは結構意識の中には残っていたはずである。部落なんかがそのなごりとして、今でも気にされたりする。しかし僕ら世代になると、もうあまり意識はない。ましてや今の若い人に、偏屈なプライドを持っている人は少ないと思う。むしろプライドが極端に欠如しているくらいだと思う。バランスを取るのって意外に難しいのかもねえ、社会システムや風潮にながされるのが人間だから。