『チャイナタウン』

【監督】 ロマン・ポランスキー
【出演】 ジャック・ニコルソン,フェイ・ダナウェイ
【公開】 1974年 米 131分
【受賞】 アカデミー脚本賞,ゴールデングローブ賞 作品賞
【ジャンル】 サスペンス

予告編

あらすじ

私立探偵のジェイク・ギテスの事務所に、モーレイと名乗るダム建設技師の妻が尋ねてくる。夫の浮気の調査の依頼だった。調査を始めてみると、モーレイ技師には娘のような恋人がいるらしい事がわかった。そして新ダム建設に反対する活動を行っているという事も。

更に、モーレイは町の実力者のノア・クロスと対立しているらしかった。しかしギテスには、依頼された問題以外の争いや、水資源問題などどうでもよかった。しかし、ギテスは意外な形で事件に巻き込まれていく事になる。モーレイの浮気がゴシップ新聞で暴露され、弁護士と共にモーレイ夫人が名誉きそんで訴えるべく、事務所に乗り込んでくる。ところが、夫人は最初に依頼してきた女とは違う人間だったのだ。

かつてチャイナタウンの警官だったギテスは、事件の匂いをかぎつける。案の定、数日後モーレイの溺死体が発見される。貯水池に疑問を持ったギテスは、深夜、立入禁止の貯水池に忍び込むが、そこに現われた二人組の男に捕まり、ナイフで鼻を切られてしまう。事件の裏に潜む因縁を感じ取り、ギテスは事件の核心へと深入りしていく。

レビュー

この時代の映画には気品がある、そして男のダンディズムのような雰囲気が漂う。ゴッドファーザーしかりこの映画しかり。登場する人物が本当にかっこいい。女性にしてもなんともいえぬ美しさ。髪型が時代を感じさせるけど、そのカールしたショートヘアーがこれまた美しい。

単に探偵モノというのではなく、そこに利権や欲望、陰謀、悲劇と人間のあらゆる側面が描かれている。特に人間のむごい部分や隠しておきたい陰険な部分を、これでもかとあぶりだしている感じ。この作品の前に、監督のポランスキーの妻がチャールズ・マンソン率いるオカルト集団によって殺されている。しかも妊娠8ヶ月だった。そうした人間に対する絶望感とか憎悪のようなものが、作品に色濃く出ていると思う。

若き日のジャック・ニコルソンの目がギラギラしていて、正義の主人公でありながらも、何か宿命を背負ったような目つきで、好演している。「シャイニング」や「カッコーの巣の上で」といい、この頃のニコルソンは素晴らしい。本当この人の演技は幅が広い。

 

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