『パーフェクト ワールド』

【監督】 クリント・イーストウッド
【主演】 ケヴィン・コスナー,クリント・イーストウッド
【公開】 1993年 米 138分
【ジャンル】 人間ドラマ

予告編

あらすじ

脱獄犯であるブッチとテリーは、逃走中に民家へ押し入り8歳のフィリップを人質にして逃走する。その途中フィリップに危害を加えようとしたテリーをブッチは射殺する。
ブッチを追う警察署長のレッドは、少年時代のブッチを少年院に送った経緯があり、それを契機に常習犯となったブッチに対して責任を感じていた。そのため今回の逃亡劇に関して自分自らの手でブッチを逮捕しようと思っていた。逃避行を続けるブッチとフィリップの間には友情が芽生えていく。そして2人はブッチが以前に受け取った父からの絵葉書に描かれていたアラスカ(パーフェクト・ワールド)を目指す。

レビュー

犯罪者であっても心はもちろんある。そして犯罪者になる原因の多くは、子供の頃の経験によるところが非常に大きい。その経験が犯罪へと影響していく一方で、心優しい部分ももちろん学んでいるのだと思う。。そう犯罪者に限らず、人間の大部分は子供の頃の経験が影響するんだと思う。その辺の複雑な人物像が、この作品の主人公には反映されている。一見、単純そうな主人公の逃亡犯ではあるが、その行動動機には主人公の子供の頃の経験の多くが影響していて、単純明快な行動ではない。
その辺の心理描写をうまく演出した作品だと思う。クリント・イーストウッドの作品は、どれもストーリーが単純な構成になっている分、その登場人物の心理描写を徹底して描き出していると思う。そのために多くの作品で共感を呼び、どの作品も決して派手な作品ではないがヒットしているのだと思う。

ケビン・コスナーは、どちらかというとラズベリー賞に選ばれてしまうような俳優であるが、それは作品選びの悪さにあって(安いヒーローモノに出演しやすい。ただし僕は大好きな作品ばかりだけど)、彼自身は僕にとってはアメリカの大人の男の代表格で、演技に関してもうまいなあと思っている。ちょっとしたアドリブのような細かな顔の動きとか表情の変化とか、そういうのができる俳優だから。

 

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