『ストーカー』

【監督】 アンドレイ・タルコフスキー
【出演】 アレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリ
【公開】 1979年 露 164分
【ジャンル】 人間ドラマ
予告編

あらすじ

ある地域で、住民が多数犠牲になった「何か」が起こる。政府はそこを「ゾーン」と呼んで立ち入り禁止にする。しかし、ゾーンには噂があった。願いが叶うという「部屋」があるというのだ。その立ち入り禁止のゾーンに希望者を案内する「ストーカー」と呼ばれる人がいた。

ある日、そのストーカーの元に「科学者」と「作家」と名乗る2人の男が訪れる。目的はその「部屋」に連れて行ってくれというもの。3人はゾーンに向かう。その途中、「ゾーン」とは「部屋」とは何かと、3人は話し合う。ストーカーの先輩が、死んだ弟を蘇らせるために「部屋」に入ったというが、部屋から出てきた彼が得たのは莫大な札束だったという話をする。「自分が本当に望むもの」、それは実は弟ではなく札束だったのだという。

「部屋」にたどり着いた3人は、部屋を前にしてそれぞれの考えを披露する。科学者は部屋が悪用されるのを防ぐために、持参した爆弾で部屋ごと破壊しようとする。それを必死で止める作家とストーカー。しかしストーカーは自分の役割が何なのかと自分に対しての疑問を持ち始め、また作家も疑心暗鬼で「ここは願いを叶える部屋なんかじゃない、その人の心の深奥の最も醜い欲望を物質化するだけの部屋に過ぎない」と。

結局、誰一人「部屋」に入ろうとはしなかった。生きて帰ってきたストーカーは、再び絶望を口にするのだが、足の不自由な娘に、ある変化が。。。

感想・見所

世界観が独特で、場所や時間の概念が吹っ飛んでいる。ストーリーは単純なのに、独特な世界観が、単純な理解を阻む。けして単純に楽しめる作品でない。描かれているのは、芸術家のそれであり、映し出されている映像の向こう側を見て考えていないと、今自分がどこにいるのかを見失ってしまう作品。

*この作品も詩的表現が多く、一般的にオススメできる作品ではありません。

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