若者の性が乱れているとか、不倫サイトが上陸したとか、女の浮気が増加してるとか。まあ人間の三大欲求なんだから、もう少し社会全体が大目に見るべきじゃないかというお話です。
「夜這い」が日常的だった時代
『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』の中で赤松啓介さんが書いているけど、そもそも思春期になった男子(女子も)は村の青年会に入って、そこで女をあてがわれる。つまり性の手ほどきを受ける。しかもその相手が人妻だったりする事もあるらしい(基本的には後家さんだったりするらしいが、ともかく年上の女性)。そうやって村全体で子供に性を学ばせて、大人へと成長させていく。
一方で、この夜這いっていうのは本人達の同意の下で、結婚していても行われていたらしい。まあ今で言う「不倫」です。だから生まれてくる子供が誰の子かわからんって事も結構あったらしい。それでも問題にならなかったのは、生まれてくる子供は村全体としての子供という意識があったので、みんなで育てるという大らかな気持ちがあったそうだ。
昨今ではDNA判定が簡単にできるので、なかなかそういうわけにはいかないし、未成年の性が問題視されれば教育委員会が黙っちゃいない時代。昔といっても戦前の話なので、ごく最近まで続いていた話でもある。僕らのおじいちゃんなんかはもしかすると筆下しを受けていたのかもしれない。
大らかな時代であっても「八つ墓村」のモデルになったような事件もあるので、閉鎖的な村もあったのだろう。そう考えると村ごとに毛色は違っていたのだろう。
見慣れた女の裸
昔の日本が性におおらかだったって事を考えると、温泉とか浴場が混浴だったというのも納得できる。昔は女の裸なんてそこら中にあふれてたんだろうね。だからなのか、昔の日本画に女の裸って少ない。西洋画はヌードが当たり前のようにたくさんあるけど、おそらく数の上では圧倒的に違いがあると思う。
それってきっとヌード(女の裸)が日常的にあふれていたせいで、女の裸がそんなに珍しいものではなかったんじゃないだろうか。逆に西洋では女性はがっちり着込んでて、男は女の裸を拝む文化がなかったから、絵に描いてオナニーのおかずにしてたんじゃないだろか。
今となっては、日本が性に大らかだったって言うと、にわかに信じられないけど。でも昔の日本のように、もっと性におおらかな社会でもいいのかなと。ギスギスした社会になっていってるのは、性を抑制してるからじゃないかと思ったりする。それが行き過ぎて「草食系」男子なんかも急増してるように思えて。これで風俗とかの法律がもっと厳しくなったら、本当日本人の生殖機能は退化しちゃうよ。それこそ大問題でしょ教育委員会さん。




