北朝鮮に行って驚いた5つの事

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3年前に北朝鮮に仕事で行った時の事。何一つ行った証拠はないけど、思い出だけで。何しろ、カメラ・携帯電話は平壌空港(ピョンヤン)で没収された。一応国の後ろ盾のもとに訪れたので、出入国のスタンプすら僕のパスポートには残ってない。今後アメリカに出入りできなくなるのを考慮しての処置だったらしい。。そんなわけで僕は今アメリカに滞在できている。かといって危ない仕事をしに行ったわけではない。半分は国の仕事だった。ちなみに日本からは年間400人くらいの訪問があるそうだ。観光やビジネスで。北朝鮮では他の多くの先進国企業は積極的にビジネスを展開している。日本はどちらかというと遅れている。国同士の直接の外交がないだけ。日本も外交がないだけなので、もっと積極的に北朝鮮でビジネスをすることは可能である。

工作員と合流

まず僕ら7人(仕事仲間)は、成田空港から中国北京へ向かった。北京では北朝鮮の工作員2名と落ち合った。工作員と言うとなんか特別な任務の特別な人物を想像するが、いたって普通のおっちゃんだった。普通に日本語話せる工作員だった。それと工作員と僕らを引き合わせてくれた中国在住で北朝鮮へのビジネスをしているおっちゃん1名。計10人でその夜は北京で飲み明かした。カラオケある居酒屋だったので、僕も酔っ払って歌ってた。今思えばこの店は貸切だった。大した秘密の打ち合わせしてるわけでもないのに。

平壌空港で電子機器を没収される。

翌日北京から平壌空港へ。普通に機内食もうまかった。で、到着。空港では北朝鮮の工作員だか、特別な係りの人(もちろん軍服の方々)に携帯電話やら通信機器、電化製品を預けた。空港を出ると迎えの車が3台止まっていた。3台ともベンツ。それに乗ってホテルへ。平壌では一番のホテルだと言ってたけど、正直そこまでのクオリティではなかった。普通のホテル並。ただ部屋は広かった。テレビはNHKが見れた。ホテルは市内にあって、交通の便はいい所。その日はすでに夕方だったので夕食へ。ホテルの宴会場みたいな所に特別な仕切りが設けられた部屋へ通され、焼肉。普通にうまかった。それよりも冷麺がめちゃくちゃうまくて感動した。もともと冷麺は北朝鮮が発祥だけあって、今まで食った中でダントツにうまかった。お酒も普通にビールなど飲めた。

平壌市内観光

翌日以降は、基本的には観光。市内の広場や将軍様の銅像を見に行ったり。将軍とは金正日(キムジョンイル)の事。みんな将軍様と呼んでた(当時)。将軍様の銅像のある広場では、ちょうどその日、結婚したカップルを見ることができた。ウエディングドレスだった。そんな観光的な事を丸2日間行った。

基本的に僕の北朝鮮の印象は、「いたって普通」であるという事。もちろん平壌市内しか見てないので、田舎の貧しい暮らしがあることも知っているが、そうした生活風景を見てないので、すべてがいたって普通に存在しているように感じた。どうしても僕らは北朝鮮というと拉致問題や核兵器など狂った国として見がちだ。確かにそうした側面はある。しかしそれは国の中枢部が取っている政策による外交上、他国に見える範囲での事。一般民衆の暮らしは分けて見る必要があると、この時思った。考えてみれば、第二次世界大戦の頃の日本だって、狂った国だった。でもそれは国の中枢がメディアを使って国民をコントロールしていたに過ぎない。それと同じことが北朝鮮で今尚行われているだけの事だ。特にメディア規制がなされているので、国の外の情報が入ってこないので、国民も新しい外の情報を得ることができない。これが一番の問題なのだ。

北朝鮮に行って驚いた5つの事

とは言っても先に述べた通り、国民は至って普通の人達だった。以下では僕が北朝鮮で見たり聞いたりした中で、特に驚いた事をあげてみる。

日本語しゃべれる人が多い

これは特別僕らに接した人達が特別だったせいもあるかもしれない。ただし僕が会った中では、少なくとも10人くらいの人が日本語を話せた。拉致された日本人から教育を受けて、それらが体系的に教育として伝わっているのかもしれない。

みんな普通に通勤通学してる

朝、僕らが観光に出かけて、まずはじめに驚かされたのがこれ。子供たちは学校へ向かい、大人は会社に通勤している光景があった。道をただ人が歩いているだけなんだけど、それに驚いた。普通の生活が北朝鮮にあるというだけで、驚いてしまった。僕はどんな国を想像していたんだろうと、自分に思ってしまった。多分まったく自由のない生活を想像していたんだと思う。だから普通にみなが自由に歩いているのを見ただけで驚いてしまったのだろう。市内にはバスも走ってて、通学通勤に使われていた。たしかに見た目には古いバスだったが、普通に走ってた。まあ海外ならどこの国でもそんなもんだ。

地下鉄が走ってる

これは知らなかっただけでなく、想像もしてなかった。まさか地下鉄があるなんて。乗車したけど、まあ普通の地下鉄。ちょっと遅い気がしたけど。まあでも日比谷線だってしょっちゅうチンタラ走ってるの考えると、そんなに変わらない。もちろん乗客は一般国民が自由に乗っていた。

日本円が使える

ホテルのラウンジでコーヒーを飲んだ時に、僕は現地のお金を持っていなかった。というかすべて工作員が現地の支払いはしてくれていて、僕らは換金していなかった。でもそのラウンジでは持っていた日本円で支払えた。え、と思ったけど、これも外貨獲得のひとつなのかな。。。

自由恋愛がある

一番驚いたことは、通訳として、平壌で合流した僕と同じ世代の男の子。25,26歳だったと思う。歳が近いせいもあって、仲良くなったのだが、そんな彼が最近彼女に振られたという話をしてきた。恋愛自由なんだーーーー!と驚いた。自由が奪われている印象を持っていた僕は、恋愛についてまで考えたことなかったけど、これを聞いて本当に自由があるんだと思ってしまった。

そんなわけで北朝鮮で暮らしている国民はいたって普通(ごく一部かもしれないが)。自由に行動していて、自由に恋愛もしてる。人間としての普通の生活があった。どうしても僕らは、国単位で偏った見方をしてしまいがちである。でも北朝鮮の民衆はいたって普通の暮らしをしていた。人間として生きていた。だからきっと僕らとも仲良くなれるだろうし、恋愛だってできる、同じ人間だ。それをちょっとだけ大きな声で言いたかった。

*彼らは、きっと情報や教材が少ないであろう中、難しい日本語をしゃべれるようになってる。僕も英語くらい話せるようにならねばと、思い返した。

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