冠詞【英語文法19/24】

目次

  1. 冠詞の基本
  2. 不定冠詞 a / an
  3. 定冠詞 the
  4. 無冠詞の場合
  5. 冠詞で注意する事

冠詞の基本

冠詞の種類

冠詞とは名詞の性質を示す重要な役割があります。ただくっ付いているものではありません。これから話に出てくる名詞がどんな性質を持ったものなのかを予告するという意味で重要なのです。

  • a / an (不定冠詞)続く名詞が1つ もしくは 1つのかたまりを指す。
  • the (定冠詞)続く名詞が他のものとは明らかに区別されたものを指す。
  • 冠詞なし (無冠詞)続く名詞が1つにまとめられない場合、数えられない名詞の場合。

以下の2つの文では、「車」を示すのに異なる冠詞を用いている。上の文では「聞き手」には、どの車の事かわからず、唐突に「車」が話題に出てきている状態です。話してはとにかく何でもいいから「車」が欲しい事を伝えている状態です。つまり「車」という大きなジャンルの一塊を指して表現している状態と言えます。

2つ目の文では、一度話題にあがった車について話しているので、「その」を意味する the を用いています。

I want to buy a car.
私は車が買いたいです。

The car is red. (The car which I want to buy is red.)
その車は赤いです。

以下の「nature(自然)」は、1つにまとめられない名詞なので、冠詞は付かない。

I will enjoy hiking in nature.
私は自然の中でハイキングを楽しむつもりです。

そもそも名詞の前には何か「くっつく」と覚えとけ!と言われましたアメリカの先生に。といわけで逆に、「名詞に何も付かない場合」を学習する方が、わかりやすいと思います。

 a なのか an なのかと迷う事もありますが、その昔はすべてanだったそうです。anはoneの意味で「1つの」を意味します。もともとは数を数える言葉として存在していたものが、いつの間にか「冠詞」としての役割が大部分になるようになったそうです。その過程で、名詞の頭が「子音」の場合はnがなくなり、a だけになったそうです。

数えられる名詞が単数か複数か

「テーブルの上にバナナがある」を意味する以下の文で、上の文は「1つある」事を指しています。2つ目の文は複数あることを示しています。「数えられる名詞」を用いる時はこのように使い分けます。

There is a banana on the table.
There are bananas on the table.

無冠詞「nature」にも「the」が付く場合

通常、「nature」は「自然」という意味で使われるが、そのほかで「本質」という意味でも使える。以下の場合、「私の研究の~」と限定した1つを指しているので、この場合theを付けて特別な1つであることを強調する意味で用いる。

This is the nature of my research.
これが私の研究の本質です。

We can’t control nature.
私たちは自然をコントロールする事はできません。

名詞の機能・働きに焦点がある時

その名詞が本来持っている機能・働きを示している場合は無冠詞です。説明ではわかりにくいので以下の例文を参照下さい。

  • bed ⇒ 「寝る」場という働きがある。
  • school ⇒ 「勉強する」場という働きがある。

I want to buy a bed.
私はベッドを買いたい。

I will go to bed.
私は寝ます。

I go to the school.
私は学校に行きます。(とにかく学校という場所に行く)

I go to school.
私は学校に行きます。(授業を受けに行く。)

不定冠詞 a / an

名詞が、話の最初に出て来る場合

There is a car in front of my house.
私の家の前に車が止まってます。

I have not seen the car.
私はその車を見かけたことがありません。

名詞を、ひと塊として表現する場合

この場合の車は、ポルシェでもベンツでもとにかく「車」自体を指している。

I want to buy a car next year.
私は来年、車を買いたいです。

名詞のどれでもいいので1つを表現する場合

Can I borrow a pen?
ペンを貸してもらえませんか?

ペンであればどれでもよくて、その中のどれか1つをさしている。
この表現は「some」も同じように使える。この場合は「ある一定量」というニュアンスを含んでいる。

Do you want some food?
食べ物ほしい?

Some people don’t like to study English.
英語を勉強する事が嫌いな人もいる。

1つ

Rome was not build in a day.
ローマは1日にして成らず。*ここでは「1日」という強調で使われている。

「~につき」「~の中で」

This rope is $3 a meter.
このロープは1メートルにつき3ドルです。

I study English once a week.
私は一週間に中で一度英語を勉強してます。

「a + 形容詞 + 名詞」の場合

I had dinner with my girlfriend.
私は彼女と夕食を共にした。

I had a good dinner with my girlfriend.
私は彼女ととても良い夕食を共にした。

定冠詞 the

名詞がすでに話に登場している場合

There is a car in front of my house.
私の家の前に車が止まってます。

I have not seen the car.
私はその車を見かけたことがありません。

特定されている場合

only, first, last, same などで限定されている名詞や、句・節で特定された名詞となっている場合はtheを使う。

She is the only person who I can trust.
彼女は私が信用できる唯一の人です。

1つしかないもの

The moon is not bigger than the earth.
月は地球よりも大きくない。

単位

We buy water by the liter.
私達は水をリットル単位で買います。

身体の一部

I walked to take my girlfriend by the hand.
私は彼女の手を引いて歩いていた。

この場合、「by the her hand」とはしない。誰の手なのかは直前に「my girlfriend」と、明らかになっているので、この場合は「the」に「彼女の」という所有格の意味が含まれて表現される。

楽器

楽器には「the」を付けて表現する。
play the guitar, play the piano,

the + 形容詞

the old 老人
the young 若者
the unemplyed 失業者

最寄り駅を聞く場合の表現として

この場合、駅には「the」を使う。「a」とはしない。常識的に「the nearest station(一番近くの駅)」を聞いている事になるので、「the」を使う。

Can you tell me where the station is?
駅はどこですか?

Please tell me the way to the station.
駅への道を教えて下さい。

無冠詞の場合

漠然と区切りのない名詞

water, informationなどの漠然としていて区切れない名詞、またman, womanなどの男女一般を指して表現する場合は無冠詞。

Water is important for people to live.
水は人間が生きて行くのに大切なものです。

We need information to go there.
私達はそこへ行くための情報を必要としている。

Man is stronger than woman.
男は女よりも強い。(※ただの例題です。)

名詞の機能・働きに焦点がある時

その名詞が本来持っている機能・働きを示している場合は無冠詞です。説明ではわかりにくいので以下の例文を参照下さい。

  • bed ⇒ 「寝る」場という働きがある。
  • school ⇒ 「勉強する」場という働きがある。

I want to buy a bed.
私はベッドを買いたい。
I will go to bed.
私は寝ます。

I go to the school.
私は学校に行きます。(とにかく学校という場所に行く)
I go to school.
私は学校に行きます。(授業を受けに行く。)

byを使った手段を表す場合

これも一般的な意味合いとして用いる。

I came here by bicycle.
私は自転車でここに来ました。

by car, by airplane などと用いる。
またもちろん、自分の自転車を強調したければ、by my bicycle, by my car などと表現する。

新聞の見出しなどで省略される冠詞

新聞の見出しでは冠詞は特にカットされる。またbe動詞などもカットされる事が多い。

President to attend U.N.

The president will be to attend the U.N.
大統領は国連へ参加予定です。

Bomb destroy U.S. embassy in Japan.

A bomb destroy the U.S. embassy in Japan.
日本の大使館が爆破された。

冠詞で注意する事

冠詞の位置

what a/an + 形容詞 + 名詞
what, suchを使う場合は上記の語順にする。

What an interesting photo this is.
これはなんておもしろい写真なんだ。

This novel is a wonderful story.
この小説は素晴らしいです。

so + 形容詞 + a/an + 名詞
so, how, as, tooなどを使う場合は上記の語順にする。

so big an apple
too big an apple

all the + 名詞
all, half, double, bothなどを使う場合は上記の語順にする。

all the books
both the notes

「a A and B」 と 「a A and a B」 の違い
上は黒白の1匹の猫。下は黒猫1匹と白猫1匹を表している。

There is a black and white cat.
There is a black and a white cat.

冠詞と固有名詞

普通は固有名詞には冠詞は不要である。しかし以下の例の場合は用いて表現する。

「○○さんという人」と表現する場合。
見知らぬ人だけど、名前だけわかっている場合などに表現する。

While you were out, a Yoshida came to see you.
あなたがいない間に、吉田さんて方があなたに会いに来たよ。

「○○の作品」と表現する場合。
複数ある中の1点である事を表している。

This picture is a Gogh.
この絵はゴッホの作品です。

「~のような」と表現する場合。

I want to be a King Kaze in the future.
私はキングカズみたいな選手になりたいだ。

「○○夫婦(家族)」と表現する場合。

We will inveite the Yoshidas to dinner.
私達は吉田夫婦を夕食に招待するつもりです。

普通名詞が固有名詞となった場合にtheをつける。
ただし「駅、空港、公園、橋」が固有名詞になってもtheはつけない。

the National Museum 国立博物館
the Nile River ナイル川
Golden Gate Bridge ゴールデンゲートブリッジ

冠詞と総称

koalaを一般的に指して表現する場合は複数形で冠詞は用いずに表現する。もちろん、「一匹のコアラ」の時はaを用い、「そのコアラ」であればtheを用いる。

Koalas is cute animal.
コアラはかわいい動物だ。

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